高齢者宅の片付け方は 「いつか使うは使わない」念頭に

宮城美智子さん宅。3畳ほどのスペースに夏から冬までの全ての服、着物、かばんなどが収まっている(著書「若返り片付け術」より) 拡大

宮城美智子さん宅。3畳ほどのスペースに夏から冬までの全ての服、着物、かばんなどが収まっている(著書「若返り片付け術」より)

布団を丸めて収納すると場所を取らず取り出しやすくなる(著書「若返り片付け術」より)

 ●高齢者宅の片付け方は

 老夫婦の2人暮らしです。衣類、日用品、家具など年齢を重ねるほどに物がたまってきましたが、捨てられず、片付けられず…。余分な家財道具の整理や収納のコツを教えてください。

 ●「いつか使うは使わない」念頭に

 猫の小町と申します。みなさんがお困りのことをたちまち解決していきます。今回は収納コーディネーターの宮城美智子さんに聞きました。

 高齢者の家の特徴は、片付けが苦手な人が多く、物があふれ、天袋は開かずの間で、何が入っていたか忘れてしまった段ボール箱がある-。「豊かでなかった時代を過ごしてきた人が多いので、捨てるのがもったいない。物に囲まれていると安心するのです」

 こうした世代に対し、宮城さんは「死ぬときは身一つ。不必要な物をそぎ落とし、今必要な物だけにすると、すごく気持ちよく暮らせますよ」と諭しているそうです。

 物が多いと、家具などの処分や運送に10万円単位の費用も掛かります。本人が亡くなった後、子どもが多額の費用を負担することは避けたいところ。残された人に苦労をかけないためにも、自分で整理をしておきましょう。ただ、無理をする必要はなく「1週間に1回、クロゼットの中を1割減らす」という目安で。

 捨てるに当たっては「いつか使うは使わない」を念頭に。「まだ使える、もったいない」物は誰かにあげるか、悩ましい物はしばらく「迷い箱」に取っておくと、だいたい1~3カ月で判断できるとのこと。

 クロゼットは八分目の収納を心掛けると、持ち物を把握できます。詰め込むと、洋服にしわができ、見栄えも悪い。持ち物はバッグ10個、靴10足くらいがちょうどいい。思い出の品は、妻の遺品ならエプロン1枚、母親の着物は1枚、という具合に。

 収納については「天袋、圧縮袋、衣装ケースは要りません」。天袋は高齢者には出し入れが容易でなく、力が必要な圧縮袋は一度入れてしまうとそのままに。衣装ケースはしょっちゅう開けるものではないので、入れた後はあまり使わなくなります。収納グッズは物をしまうためではなく、使うために利用を。「家の中に迷子の物をつくらないよう、目線から外れたところに物は置かないでおきましょう」

 片付けには体力も知力も必要。「体を動かすのに最適な年齢は、頭も体も元気な60代まで。70代が限度で、80代になると判断が遅くなりますよ」と宮城さん。お助けいただき、ありがとうございました。

 ▼宮城美智子さんの片付けの助言

 ★いつか使うは使わない
 ★クロゼットは八分目の収納を
 ★5年以上使っていないバッグ・靴は処分
 ★思い出の品は一つか二つだけ取っておく
 ★一度しか読んでいない本はこれからも読まない
 ★天袋、圧縮袋、衣装ケースは要らない
 ★定期的に使う物、使わない物の見直しを
 ★「面倒だから」と片付けを全て人に任せない

=2012/12/19付 西日本新聞朝刊=

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