「マミーズサミット」 NPO法人に 子育て支援 活動広げる 地域に密着 経験生かして 交流、アドバイス

NPO法人化の記者発表をする「マミーズサミット・全国ネット」のメンバー 拡大

NPO法人化の記者発表をする「マミーズサミット・全国ネット」のメンバー

 ■新訳男女 語り合おう■
 
 ●発行に携わる情報誌 全国で26万部

 子育て支援や女性の社会進出に取り組む全国17の企業や団体の代表者らでつくる「マミーズサミット・全国ネット(マミサミ)」(事務局・福岡市)が昨年10月、NPO法人となった。任意団体として発足して17年を経て法人格を持つことになり、社会的責任は増す。理事長の濱砂圭子さん(58)は「これまで以上に全国の会員の連携を深めたい。商品開発の提言や情報共有にも力を入れる」と話している。

 マミサミは1995年に発足。濱砂さんが社長を務めるフラウ主婦生活総合研究所(福岡市)など、子育て情報誌を発行する全国の企業や団体の代表が当初のメンバーだった。その後、産婦人科医や子育て支援施設の館長も加わり、現在は女性会員24人で構成する。

 年に1回、全国各地でサミットを開催。「子連れにやさしい施設は誰にもやさしい」「あなたに育児情報は届いていますか?」など毎年テーマを決めて会員や市民が意見交換してきた。

 各会員の所属団体の活動は多彩だ。香川県の「わははネット」はタクシー会社に呼び掛け、子どもの接し方を研修した運転手による「子育てタクシー」に取り組む。親に急用ができた場合の子どもの送迎などに利用され、他県にも広がる。

 滋賀県の「ピースマム」は映画館と協力し、スクリーンに絵本を映し出して読み聞かせをしている。親子が交流する「子育て広場」の運営を行政から受託している団体もある。

 法人化の狙いについて、濱砂さんは「法人格がなくて困っていたわけではないが、子育て支援の重要さが社会に認知されることを期待したい」と説明する。会員のいない日本海側や北海道で新しい仲間を見つける目標もある。

 会員間の情報共有も進める。現在、合計で26万部近い情報誌の発行に携わり、2万1千人に情報メールを送っている。例えば、会員の産婦人科医が書いた早産防止や乳がん予防の記事を同時掲載する案もある。全国一斉のアンケートも計画し、結果を国や自治体、企業に届け、支援策に生かしてもらいたいという。

 商品開発の提言にも力を入れる。愛媛県の「EL PATIO」の意見で商品化された「ママからうまれたタオル」は、赤ちゃんを包むのにちょうどいい大きさや吸水性でヒット。「生活者の実感から発想したものづくりを目指す」と濱砂さんは意気込む。

 会員たちは全国各地で親や子どもと顔の見える関係を築いてきた。濱砂さんは「地域に密着した活動は私たちの強みです」と語る。

 20歳前後の“ギャルママ”たちと交流する中で「一通り子育てや仕事を経験してきた私たちがノウハウを伝える講座」を発案。受験の助言、弁当の作り方、親の就職活動の仕方、起業を目指す親のために納品書や請求書の書き方なども盛り込む計画だ。女性の労働力を生かし、経済的に自立できるよう支援していく。

 「男女共同参画を進め、女性と男性が仕事と家事・育児を分担できるよう後押ししていく」と濱砂さん。「会員から国会議員を誕生させる」「全都道府県に会員を置く」「海外でサミットを開く」。今後の夢だ。

=2013/01/12付 西日本新聞朝刊=

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