高齢世帯の掃除のこつ 無理せず道具を活用 汚れは「漬け置き」を

ハンドワイパーにタオルを付けると壁を拭くのに便利 拡大

ハンドワイパーにタオルを付けると壁を拭くのに便利

キッチンペーパーにクエン酸などを吹き掛けると漬け置きのような効果がある

 家庭生活で掃除は欠かせないが、高齢者の場合、転倒や無理な姿勢によるけがに注意が必要だ。ハウスクリーニング会社「おそうじ本舗」を展開する長谷川興産(東京)で技術アドバイザーを務める尾崎真さんは「よく視界に入る部分を重点的にやるのが楽な掃除のポイントです」と語る。高齢世帯での掃除のこつを聞いた。

 まず、掃除の前に足元を整理する。電気コードはつまずく原因になるのでコンセントから抜き、ゴムで縛るなどしてまとめておく。視力が衰えている高齢者も多いので、明るいうちに取り掛かり、昼間でも部屋の電灯をつけるといい。

 掃除の基本は、上から下へ、奥から手前へ。部屋のほこりは夜のうちに落ちるので、朝に取り掛かる。夕方から始めると、日中に舞い上がったほこりが後で落ちてくる。ガラスを拭く際にも、朝の方が反射が少なく、拭きむらが分かる。

 「浴室の天井や換気扇を掃除しようとして、浴槽の縁に乗るのは滑って転倒する可能性があり危険です。窓から体を乗り出してガラスを拭くのも転落の恐れがあります」と尾崎さん。手が届かない壁などは、ホームセンターで買えるハンドワイパーにタオルを付ければ安全で楽に拭ける。

 洗剤にはクエン酸や重曹を使うと危険性が少なく、環境にも優しいそうだ。重曹は手あかやたばこのやにに。クエン酸は鏡やポットの内側、水道の蛇口の白い水あかのほか、便器の石化した尿を落とすのに効く。

 ちょっと頑固な汚れにはキッチンペーパーを使った「漬け置き」が効果的。キッチンペーパーを汚れに当てて洗剤をスプレーで吹き掛けると、漬け置き状態になる。トイレはトイレットペーパーを当てると同じ効果が得られる。また、古い歯ブラシを何本か束ねると排水溝の掃除に、割り箸の先にキッチンペーパーを巻くとアルミサッシなどの狭い場所を拭ける。

 掃除後の家財道具の片付けは、重さや使用頻度で分類し、よく使う物は取りやすい位置、重い物は床に近い高さに。軽い物は上の方へ収納すると体への負担が少ない。「デイサービスや病院への外出用」「健康保険やお薬手帳など緊急時用」など、用途別に収納場所を決めておくのも便利だ。

 尾崎さんは「ベッドからトイレ、テレビ、湯沸かし器など、生活で頻繁に移動する動線を遮らないように片付けると、暮らしが楽になります」と話している。


=2013/02/07付 西日本新聞朝刊=

PR

PR

注目のテーマ