【こんにちは!あかちゃん】第3部 私は産めますか?<5>心身のバランス整えて

ヨガは血流を良くしてリラックス効果もあるという。「妊活」コースがある教室も 拡大

ヨガは血流を良くしてリラックス効果もあるという。「妊活」コースがある教室も

重ねばきの靴下や自分でできるおきゅうなど、いろいろある「冷え」改善グッズ

 《「産めるカラダづくり」「妊娠力アップ」「妊活講座」-。最近、女性誌でこんな特集をよく見かけるようになった。今すぐ出産を考えていなくても、妊娠の正しい知識を持ち、心と体を整えておくのはとても大切なこと。では、普段の生活でどんなことに気を付けたらいいのだろう》

 2月末、私(31)は福岡市にあるヨガスタジオを訪ねた。「子宮や卵巣を意識して、ゆっくり呼吸しましょう」。講師の村上眞知子さん(62)の声に合わせ、女性たちがポーズをとり、ふーっと息を吐いた。

 ヨガは、全身の代謝を効率よく高めて血行を良くするとして、妊娠を希望している女性の間で人気だ。村上さんの教室でも「妊活コース」を設けている。ヨガ特有の呼吸法は、ストレスを緩和する効果もあるという。

 「生理が来るたびにひどく気持ちが落ち込んで、病院に通うこともストレスになって」。別の教室に通っている女性(35)は、昨年夏に始めた不妊治療を今年に入って中断した。妊娠を焦るあまり、夫との関係もぎくしゃく。治療の代わりに食生活を見直し、ヨガと漢方を始めたという。「心と体が元気になったら、治療を再開するつもりです」と話してくれた。

 福岡県大川市にある高木病院不妊センターにも足を運んだ。患者に対する生活習慣の指導に取り組んでいると聞いたからだ。担当者で体外受精コーディネーターの隈本巧さん(47)は「普段の生活でできることに取り組み、可能な限りマイナス要因を取り除くことが重要です」と力を込める。

 特に気を付けたいのがたばこ。隈本さんによると、女性の場合は子宮や胎盤に悪影響を与え、流産を招く危険性があるという。男性も、精子の運動能力が低下したり奇形精子が増えたりして受精能力が下がる恐れがあるそうだ。

 太りすぎ、やせすぎも要注意。いずれも排卵機能の低下につながるそうで「適正な体重管理も大切です」と指導された。

 不妊治療を行う医療機関の中には、ヨガや漢方、はり・きゅうなどの代替医療を取り入れる施設も少なくない。高木病院の看護師で不妊カウンセラーの真島朋子さん(59)も「ストレスによってホルモンバランスが乱れてしまうこともあります。気持ちや体がリフレッシュできるなら、代替医療もどんどん取り入れたらいい」と話していた。

 「東洋医学では、冷えは万病の元。妊娠にとっても大敵です」と話すのは鍼灸(しんきゅう)師の新名寿子さん(32)。福岡市で5年前から、妊娠を望む女性を対象にした治療院を開いている。アドバイスしてもらった。

  食事で気を付けることはありますか。

  「旬のもの」「温かいもの」を意識して食べましょう。根菜は体を温め、逆に生野菜は体を冷やします。冷たいものを食べてもいいですが、冷ややっこにショウガを添えるなど薬味を工夫しましょう。飲み物は体温より高い温度のもので摂取してください。

  服装で注意することはありますか。

  下半身を温めることで血の巡りがよくなります。上半身は薄着をしても足元は覆ってください。日中は仕事などで難しい場合、自宅で夜、意識するだけでも違います。湯たんぽやストールなどでおなかと腰も温かくしましょう。

  日常生活で気を付けることはありますか。

  入浴はシャワーでなく、ぬるめの風呂にゆっくり漬かって。ウオーキングなど血流を良くする運動もお勧めです。睡眠不足は女性ホルモンの分泌を低下させます。絶対的な原因がないのに妊娠しづらいという人はとても多いです。「不妊」と落ち込むのではなく「体がまだ妊娠の準備ができていないんだ」と考えて、生活を改善するきっかけにしましょう。

 《アドバイスはすぐに取り組めることばかりで、美容や生活習慣病の予防にも役立つ。「忙しい」を言い訳にして、後悔するのは自分だ。まずはできることから始めてみよう》


=2013/03/12付 西日本新聞朝刊=

PR

PR

注目のテーマ