【人の縁の物語】<9>布ナプキンの優しさ届け 福岡・宗像市の母親たち手作り 通気性、肌触り良く

 福岡県宗像市の母親たちが手掛ける布製の生理用ナプキンが、月経の痛みや不快感に悩む女性に好評だ。優しい肌触りや洗って繰り返し使える経済性が特長で、商品名は「うふふわ。」。結婚や出産で離職した女性たちの手仕事にもなっており「一枚のナプキンで、たくさんの女性の心を軽くできれば」との願いが込められている。

 製造・販売を手掛けるのは、個人経営の「幸せのタネたんぽぽ」。代表の内田登代紀さん(35)によると、生地は全国一のタオル産地・愛媛県今治市産を使用。納豆菌による特殊な加工で肌触りを良くし、化学薬品は使っていない。通気性に優れ、使い捨てしないので環境にも優しいという。

 内田さんが本格的に布ナプキンづくりを始めたのは2008年。自身も、月経に伴う下腹部の痛みやかぶれに悩まされてきた。子育て中に知り合った元助産師に布ナプキンを紹介され、使い続けるうちに症状が軽減。手洗いする際に体調を確認できることから、体をいたわる気持ちも芽生えてきた。「汚物という意識が消え、女性に生まれたことを誇りに思うようになりました」という。

 商品は全て手作り。母親たち9人が“職人”として縫製や裁断を分担する。当初は工場への発注を考えたが、出産後なかなか仕事に復帰できない母親仲間の疎外感を知り「物作りを通して仕事にプライドを持ち、自信につなげてもらおう」と自前で作ることにした。

 「うふふわ。」は、ひそかな楽しみを表す「うふふ」と、ふわっとした素材感から命名。末尾に子宮や体の丸みを象徴する「。」を付けた。11年度の福岡産業デザイン賞「繊維・日用品」部門では「使い捨てに慣れてしまった現代に『こういう物が欲しかった』と思わせる」点が評価されて入賞。昨年の販売個数は約4千個に上り、当初の5倍となった。

 現在、県内を中心に薬局や百貨店など60店舗以上で販売。インターネット通販もしている。内田さんは「潜在的に月経の悩みを抱える女性は少なくない。自分の体と前向きに付き合える布ナプキンで、幸せの種を運びたい」と話している。

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 スリム、ライナーなど4種類あり、レギュラー1枚1575円。布ナプキンを入れる手作りポーチも販売中。3月16日には福岡市の東急ハンズ博多店で、1日限定の店頭販売を実施する。幸せのタネたんぽぽ=0940(36)8283。

=2013/03/12付 西日本新聞朝刊=

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