シニアジョグ 無理せず プロコーチに聞く 週2~3回、30~40分 体幹使った正しい姿勢を

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金哲彦さん

【右】体幹の筋肉を使った正しい走り方<br />

 ジョギングやマラソンに関心を持つシニアが増えている。子どものころから駆けっこはビリで運動は大の苦手。運動をしないままいつしか50代を迎え、体力の衰えを痛感する。そんな人でも始められるのか? プロランニングコーチの金哲彦さん(北九州市出身)に聞くと「十分可能です。60代からでも大丈夫」と頼もしい答えが返ってきた。運動嫌いだったシニアが楽しく無理なく走る秘訣(ひけつ)とは。

 そもそもなぜ走るのが嫌いになったのか。金さんは小中高校のマラソン大会の影響を指摘する。全員参加、全力疾走を強いられ、順位が付けられる。「速い人は楽しかったかもしれないけど、そうでない大多数の人にはつらかった思い出しかない。走るのが嫌いな人は、だいたいその時の嫌な記憶が理由なんです」

 一方、大人になって走るジョギングや市民マラソンでは、周囲の目や順位を気にせず自分のペースで走れる。「ちょっと疲れたと思ったら、すぐ休んでいいんです。むしろ自分の体力の限界に挑戦するようなことはやっちゃいけない」

 市民マラソンブームに指導者の数が追い付かないため、正しい姿勢で走っていないランナーを見掛けるという。特に多いのは手足だけを動かす走り方。普段の生活で体幹(胴体)の筋肉を使わないため、衰えてしまっているのだ。

 「本当は体幹の筋肉を使って走れば、肩凝りや腰痛もなくなるし、痩せやすくなるのに」。デスクワークの癖が取れず猫背になって走る人や、普段体の片側ばかりで荷物を持つせいで左右のバランスを崩した状態で走る人も多い。無理な姿勢で走ると、膝や足首を痛める原因になる。

 若い年代と比べて気を付けるべき点もある。これまで走っていなかった人は、いきなり走らず、ウオーキングから始めて徐々に体を慣らしていく。金さんは「シニアの人は毎日走ってはいけない」と強調する。毎日走りたがる人には2通りあるという。毎日走るのに体が慣れてしまった人と、毎日走るのを義務のように感じている人だ。

 お薦めの走行量は、週に2~3回走り、1回の走行時間は30~40分程度にすること。距離にして5キロほどだ。金さんは「シニア層は若いころと違って体の回復力が遅い。休肝日と同じで走らない日をつくるのは大事なことです」とアドバイスしている。

=2013/04/04付 西日本新聞朝刊=

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