【おなかの命は… 不育症】読者の声 多くの人に知ってほしい 治療を押しつけないで 誤解され、傷ついて…

妊娠中、常に流産の不安にさいなまれる不育症。何か支えが欲しくて、お守りを大事に持っている人も多い 拡大

妊娠中、常に流産の不安にさいなまれる不育症。何か支えが欲しくて、お守りを大事に持っている人も多い

 ■こんにちは!あかちゃん 第5部■
 
 妊娠はするものの流産を繰り返す不育症。少しでも多くの人が知ることで、支援が広がるのではないか-。そんな思いでスタートした連載「おなかの命は…不育症」(5月28日~6月1日)に、読者の皆さんから体験談や感想が寄せられました。取材の中で出会った人たちの思いも合わせて、一部を紹介します。

 「流産を思い出すと、今でも胸が痛みます。まさに天国から地獄でした」。3人の子の母であるAさん(40)は、自身の体験をそう記した。

 10年ほど前に、妊娠初期で2回流産。産婦人科医に「よくあること」と告げられ、流産を軽く扱われているようで、傷口をえぐられる思いだった。

 専門病院で不育症の検査を受けると、免疫機能に問題があることが分かった。体が胎児を「異物」と認識し、流産につながるのだという。「子どもが欲しいのに、自分の体が流産させてしまっていたんです。知った時のショックは大きすぎて、思い出せません」と当時の心境をつづった。

 その後、漢方薬などを飲み、無事に出産。医師も含めて多くの人に不育症について知ってもらい、適切な検査、治療を受けられる環境づくりを望む。

 2度の流産を経験し、治療を始めたという福岡市のBさん(33)は「周囲の人に不育症の話をしても『不妊症と何が違うの?』とよく言われました」と振り返る。「おなかの中で子どもが育たないこと」と説明しても、あまり理解してもらえなかったという。

 取材で出会った女性の中には「不妊じゃなくて妊娠できるんだからいいじゃない」と言われて傷ついた人や「不育って育児放棄っていう意味?」と誤解された人もいた。Bさんのように「妊娠してもまた流産するかも」と怖くなり、インターネットで調べた結果「初めて知った」という人も多かった。

 Bさんは2010年に長男、昨年に次男を出産。現在、3人目が欲しいと考えているが、治療費の負担が重いことや薬の副作用がつらかったことから踏み出せないでいるという。「友人が(子どもが)できたら産もうかなと話しているのを聞くと『私は病院に通わなきゃ無理なのに…』と、なんだかもやもやします」と胸の内を明かしてくれた。

 「治療を押しつけないで」という声もあった。連載3回目に登場し、計8回の流産・死産を経験した裕子さん(44)=仮名=は取材後にメールをくれた。

 「流産のショックは想像以上に大きいもの。よほどの精神力がないと次の妊娠には進めないんです」。不育症が認知されることによって治療が浸透すると、かえって「すぐに治療に取り組み必ず出産しなければ、と流産した女性のプレッシャーになるかもしれない」と心配する。

 裕子さんが実感してきたのは、何よりもまず、医師や家族が喪失感に寄り添い、流産の傷を十分に癒やす時間が必要だということ。

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