断層、阿蘇カルデラに延伸 地震調査委、火山も注視 

 政府の地震調査委員会は17日の臨時会で、熊本県で16日未明に起きたマグニチュード(M)7・3の地震は「主に布田川断層帯の布田川区間の活動による」との評価をまとめた。この区間の東側は従来知られていたより数キロ長く、阿蘇山のカルデラの中まで延びていたとみられることも新たに分かった。

 調査委は火山活動への影響評価はしていないが、終了後に記者会見した委員長の平田直東京大教授は「マグマだまりの近くにまで断層があると、断層運動によって刺激され火山活動が活発になり得る。監視活動を強化してほしい」と注視を呼び掛けた。

 火山では土砂崩れなどで断層活動の痕跡が見えなくなることが多く、従来は地表の調査で断層の東端をカルデラ西側の外縁までとしていた。だが今回の地震活動で生じた地上の観測点の移動や余震分布を詳しく調べた結果、それより数キロ東に断層が延びていると調査委は判断した。

 大分県域での地震について平田氏は「(熊本県での)M7・3の地震に影響されて発生したと考えているが、大分にある別府―万年山断層帯の活動かは分からない」と話した。四国方面に延びる中央構造線断層帯への影響についても「分からない」とした。

 国土地理院によると、九州の中部を東北東―西南西方向に走る布田川断層帯の南側で、観測点が南西に97センチ、北側の観測点が東北東に75センチと大きく動いた。断層の一部が長さ27キロ、幅12キロにわたって3・5メートルずれたとみられる。

 調査委は有識者19人で構成され、人命に被害が出るなどの大きな地震が発生した際に臨時会を開く。臨時会は14日に起きたM6・5の地震を受けて15日にも開かれており、これほど短い間隔で開かれるのは異例。

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