エコノミー症候群3人重体、熊本 地震による死者、44人に

 熊本、大分両県を中心に相次ぐ地震で、避難のため「車中泊」をしていた50~60代の女性3人が済生会熊本病院(熊本市)でエコノミークラス症候群と診断され、意識不明の重体となったことが18日、分かった。午後8時41分ごろには、熊本県阿蘇と大分県西部で震度5強の地震があり、九州や四国の広範囲で揺れを観測した。

 済生会熊本病院によると、意識不明の3人のうち、60代の2人は搬送時に心肺停止状態だった。このほか6人が同症候群と診断され、別の1人もその疑いがある。相次ぐ余震と避難生活の長期化が住民の身体、精神両面のストレスを高め、健康悪化を引き起こしているとみられる。

 一連の地震で多数の家屋が倒壊するなど被害が甚大だった熊本県南阿蘇村の土砂崩れ現場では、新たに男女2人の死亡が確認された。男性は香川県東かがわ市馬篠の鳥居敬規さん(42)で、女性の身元は不明。14日以降の地震による死者は計44人となった。

 19日未明には、16日のマグニチュード(M)7・3の本震発生から生存率が著しく下がるとされる72時間が経過。捜索は難航している。

 気象庁によると、18日夜の震度5強だった地震の震源地は阿蘇地方の深さ約10キロで、M5・8。担当者は記者会見で「震源は地震活動が活発な3地域の範囲にある。強い揺れ、土砂災害に十分警戒してほしい」と説明した。阿蘇山の活動に特段の変化はないとしている。

 熊本、大分両県によると、避難者数は約9万4千人。警察庁によると、けが人は熊本のほか、福岡、佐賀、大分、宮崎の各県で計1101人となった。阿蘇市の避難所では市内の女性(77)が17日、急性心不全で死亡。初の震災関連死とみられるケースが確認された。

 熊本県によると、南阿蘇村で安否不明となっているのは8人となった。身元不明の女性が含まれるかどうか確認を急ぐ。

 南阿蘇村の捜索は、自衛隊や他の県警なども加わり、約2500人態勢で展開。南阿蘇村などでは被害の実態が明らかになり、熊本県内で全半壊した建物は計約2300棟となった。ライフラインは復旧しつつあるが、熊本県内の約16万世帯で断水が続き、約10万世帯が都市ガスの供給を停止されたままになっている。

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