熊本7市町村、倒壊恐れ48% 被災建物の応急調査で

 史上初めて2度の震度7を観測した熊本県益城町など、地震による被害が大きかった県内7市町村で建物が安全かどうか応急調査をした結果、倒壊などの恐れがある「危険」と判定された家屋などが48%に上ることが23日、県の集計で分かった。避難生活の長期化と併せ、仮設住宅など安全な居住環境の整備に向けた対策が急務となっている現状が浮かんだ。

 余震が続く中、危険と判定された自宅に立ち入らざるを得ない場合も多く、被災者は命の危機にさらされている。さらに、安全な家屋に住めないことから避難を強いられ、健康状態が悪化して亡くなる「震災関連死」の事例が生じている。

 調査は「被災建築物応急危険度判定」と呼ばれ、熊本市、宇土市、益城町、菊陽町、西原村、御船町、南阿蘇村を対象に5341棟まで進んだ。県によると、内訳は「危険」が2570棟(48%)、「要注意」が1650棟(31%)、使用可能を意味する「調査済」が1121棟(21%)だった。

 このうち、甚大な被害があった益城町は4426棟を調べ、危険2194棟(50%)、要注意1283棟(29%)、調査済949棟(21%)となった。同町では、住宅の約半数に当たる5400戸が損壊。人口(約3万4千人)の2割超に相当する約7300人がなお避難所に身を寄せ、車で寝泊まりする被災者も多数いる。

 調査は大規模地震後の二次災害を防ぐために市町村が任意で実施するもので、判定した建物の立ち入りを禁じるといった強制力はない。

 避難所に滞在しながら生活用品などを取りに一時帰宅する住民は多い。自宅が「危険」と判定された益城町の農業住川浩二さん(53)は「危ないと言われても入らざるを得ない」と訴えた。益城町外の親族宅に身を寄せる運送業今村康憲さん(36)も危険の判定を受け「今後の見通しが立たない」と困惑している。

PR

気象 アクセスランキング

PR

注目のテーマ