被災地のごみ処理滞る、熊本地震 20市町村は単独対応不能

 地震で壊れた家財道具など災害ごみが熊本県で大量に発生し、処理が滞っている。被災した一部の処理施設は稼働を停止、避難生活や断水の影響で使い捨て容器などの生活ごみも急増しているためだ。30日時点で熊本県の20市町村は災害ごみに単独で対応できないとして、業界団体に応援を要請。全国の自治体も収集車を派遣したり、県外に運んだりして処理を急いでいる。

 住宅以外を含む建物被害は熊本、大分両県の30日午後の集計で4万棟を超えた。うち熊本県の住宅は全壊2246棟、半壊2862棟で、全壊と半壊を区分できない建物や一部破損を含めると被害は3万8292棟。倒壊した家屋の解体も近く本格化するとみられ、環境省は全国の建設業者や自治体からの支援について、県と協議を進める方針だ。

 木くずや壊れた家電製品といった災害ごみは、発生した市町村が処理するのが原則。しかし、熊本市、阿蘇市、益城町、西原村など20市町村は産業廃棄物処理業者でつくる熊本県産業廃棄物協会に支援を求めた。

 阿蘇市は「生活ごみにしか対応できず、大量のがれきは専門業者に頼むしかない」と説明。西原村は「住民が持ち込む災害ごみの搬出や処分が追いつかない」と強調する。

 県によると、熊本市など3市は通常のごみ収集場で災害ごみを回収、一部地域は道端にあふれる事態になっている。御船町、南阿蘇村など25市町村は仮置き場計約50カ所を設け、住民が持ち込んでいるが、一部は満杯になった。

 断水やガスの供給停止、避難所生活の影響で、使い捨ての容器、割り箸など生活ごみも急増。悪臭や害虫など衛生面の悪化が懸念されている。

 熊本県のごみ処理施設は30日現在、県内最大の処理能力がある熊本市の焼却施設を含む4施設が止まったまま。県全体の処理能力の約4割に相当するが、いずれも復旧のめどは立っていない。

 環境省や自治体によると、30日までに神戸、広島、松山など少なくとも全国17市の収集車や作業員が活動。岐阜市や岡山市なども活動を予定している。熊本市や大津町などで出た生活ごみは福岡、長崎、大分各市などに運ばれ、広域処理が進んでいる。

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