【こんにちは!あかちゃん 第7部】参院選 7千億円の行方 子育て支援 消費増税分から 実効性ある使い道は

少子化対策について、候補者は何を語るのか注目したい(写真は前回参院選) 拡大

少子化対策について、候補者は何を語るのか注目したい(写真は前回参院選)

 7千億円‐。10%に引き上げられる消費税の増税分のうち、子育て支援に充てられる金額である。少子化対策が国の重要課題となる中、どんな事業にいくら振り分けるのか、4日公示の参院選でも争点の一つになっていい。9日から生活面で始める「こんにちは!あかちゃん」第7部では、実効性のある使い道について考えていく。その前に「7千億円」に至った経緯と、各党が掲げる施策をまとめた。

 昨年6月、当時与党の民主と野党の自民、公明の3党の実務者が、税率を2014年4月に8%、15年10月に10%に上げる消費増税を柱とした「社会保障と税の一体改革」に合意した。その確認書に、5%の増税分から社会保障に2兆7千億円を充て、うち7千億円を子育て支援の安定財源とすることが盛り込まれた。

 このまま少子高齢化が進めば、働いて支える世代が減り、社会保障制度は維持できない。だが現実には、経済的理由などから少子化傾向が続いている。認可保育所の待機児童に象徴されるように、公的支援は不十分。女性の社会進出が進んでいるにもかかわらず、働きながら子育てしやすい職場環境は整っていない。

 こうした背景があって昨年8月、子ども・子育て支援法など関連3法が成立。15年4月から、新たな子育て支援制度をスタートさせることが決まった。その予算が年間1兆円で、7千億円を消費税で賄うことになったのだ。

 関連3法により、事業の大枠は固まっている。

 幼稚園、保育所、認定こども園(教育と保育の機能を持つ)の量的、質的な充実▽家庭的保育(定員5人以下)や事業所内保育などにも自治体を通して運営費を給付▽児童手当▽一時預かり▽延長保育、病児・病後時保育▽放課後児童クラブ▽妊婦健診‐など。

 ただ、認定こども園一つをとっても、設置許可や、利用者に保育が必要かどうか認定する基準は、今年4月に設置された国の「子ども・子育て会議」で論議を始めたばかり。予算配分や利用者負担は14年度に決める予定で、他の事業にしても具体的な中身はこれから煮詰めていくことになる。

 こうした状況下で行われる参院選。各党とも、子育て支援や教育費用を含めた少子化対策関連の施策を掲げている。経済政策や原発再稼働、憲法改正といった争点の陰に隠れがちだが、国の将来を描く上で欠かせない課題であることは間違いない。活発な議論を期待したい。


=2013/07/04付 西日本新聞朝刊=

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