災害廃棄物、広域処理へ 熊本地震、中越上回る規模

 熊本地震で倒壊した建物のがれきなどの災害廃棄物を巡り、熊本県が九州各県に協力を要請し広域処理を検討していることが11日、分かった。県内の被災住宅は7万棟以上に上り、廃棄物の量は新潟県中越地震の約60万トンを超える100万トン前後になる見通し。実際の処理を担う産業廃棄物業者らは早期着手を目指して九州全体で調整を始めた。

 県によると、被災した住宅は熊本市と益城町だけでも約5万7千棟。県の基準では、処分される家財なども含めて住宅の床面積1平方メートル当たり木造で0・6トン、非木造で1トンの廃棄物が出ると推計される。

 被災住宅数は今後の調査でさらに増えるとみられ、県全体の廃棄物は100万トン前後の規模になりそうだ。

 熊本県では民間を除く既存施設をフル稼働させた場合、処理能力は年間約69万トン。通常の生活ごみに充てる分を除くと1年間で処理できる災害廃棄物は26万トン程度にとどまる。地震の影響で実際の処理能力はさらに下がるため、大部分を民間業者に委託し、県外業者の協力も得て広域で処理する考えだ。

 熊本県産業廃棄物協会は10日、沖縄以外の各県協会に受け入れ可能な業者の調査を依頼。一部の県は既に施設数などについて回答した。他の県も順次、調査を進める。

 自治体も連携を強めている。福岡県廃棄物対策課は地震直後から広域処理の要請に備え、県内の施設について調査を実施。担当者は「受け入れ可能との回答が、市町村や事務組合などから22件あった。正式な依頼があれば、できる限り協力したい」と話している。

 阪神大震災では約1500万トン、東日本大震災は約2千万トンの災害廃棄物が発生し、いずれも広域処理が実施された。

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