旅費精算 17市町ずさん 福岡県内、自治体の3割 領収書不要、東京1泊8万円超

 福岡県内の全60市町村の約3割に当たる17市町が、出張した職員に航空費など旅費の領収書提出を義務付けていないことが西日本新聞の取材で分かった。実際の旅費にかかわらず、1泊2日の東京出張で8万円超を定額支給する自治体もあった。カラ出張で公金をだまし取ったとして詐欺罪で元課長が起訴された同県福智町と同様に、他自治体でもずさんな経費処理の実態が浮き彫りになった。

 領収書提出を義務付けていないのは4月末現在で、久留米、飯塚など13市と川崎、糸田など4町。このうち4市2町は航空費などを定額支給していた。1泊2日の東京出張では、小郡市が普通航空運賃の8割相当の航空費など計8万1524円を定額で渡す。他にも久留米市7万4160円、古賀市7万1560円の順で高額支給していた。

 領収書不要の自治体は「最低額になるよう予約段階で厳しく確認している」(直方市)、「領収書を提出させればチェックに新たな人件費がかかる」(飯塚、行橋両市)というが、中には「領収書がなければ公金の使途を確認できない」(大牟田市)、「格安航空会社が増えた現状に条例が合っていない」(嘉麻市)と不備を認める声もあった。

 福智町は1泊2日の東京出張に約9万7千円を定額支給していたが事件後、実費精算に変更。領収書の提出も義務付けた。3月末まで東京出張に約9万円を定額支給していた大任町は、航空費と宿泊費の領収書提出を求め、実費精算に見直した。中間市は定額支給を継続するものの、領収書の提示を義務付けた。

 春日市や那珂川町は飛行機の搭乗券の提出も義務付け、久留米市は訪問相手の名刺のコピーを復命書に添付させている。

 関西学院大大学院の石原俊彦教授(公共経営論)は「税金の使い道の透明化が求められる今、領収書提出は当然。出張は最安値を徹底し実費精算するべきだ」としている。

この記事は2016年05月18日付で、内容は当時のものです。

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