未知の断層関与か 地震計データ解析、九大教授ら指摘 熊本地震

 熊本地震の前震(4月14日)と本震(同16日)に、今まで知られていなかった断層が関与していた可能性が、清水洋九州大教授(地震学)らの調査で浮上している。これまでは前震を日奈久断層帯が引き起こし、隣接する布田川(ふたがわ)断層帯が誘発されて本震を発生させたと考えられていた。複数の断層帯が入り組む場所は全国に点在しており、連鎖地震のメカニズム解明は他の地域での予測にも活用できそうだ。

 九大は熊本地震後、他の大学と共同で設置した地震計のデータを基に、震源の特定や断層の動きを詳細に調査してきた。その結果、前震の震源地から北東方向と、本震の震源地から北方向に未知の断層が存在する可能性が出てきた。

 マグニチュード(M)6・5の前震については、文部科学省の地震調査委員会が日奈久断層帯の北東「高野-白旗区間」が動いて発生させたと認定している。清水教授らの調査では、同区間から外れた北東側の一帯でも別の断層が動いた形跡を確認。一方、同区間が動いて発生させたのは、15日未明の余震(M6・4)だったとみられるという。

 本震(M7・3)の震源は、15日の余震より北側の熊本県嘉島町内と認定されている。清水教授によると、ここを起点に小さな断層破壊が北側に続いており、南北に数キロにわたって走る断層があると考えられるという。この断層の動きが、東側にある布田川断層帯に影響を与えて被害が広がったと推測する。

 清水教授は「断層帯が複雑に入り組む地域では、特に詳細な調査や観測が必要だ。断層間の連鎖のメカニズムを解明し、予測につなげたい」と話している。

この記事は2016年08月24日付で、内容は当時のものです。

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