イシガメ受難 絶滅危惧種 糸島半島、傷ついた個体続出 アライグマかじる? 九大助教、情報提供呼び掛け 福岡県

 福岡県糸島市志摩地区の川で、前肢(まえあし)を失った日本固有種のニホンイシガメを「九州大持続可能な社会のための決断科学センター」の鈴木大助教が見つけた。糸島半島では九大伊都キャンパスや福岡市西区の川でも、北米原産の特定外来生物アライグマによる同様の被害に遭ったとみられるイシガメが続出しており、鈴木助教は「何らかの手を打たねば、絶滅危惧2類のイシガメが福岡県からいなくなる」と警戒を強めている。

 鈴木助教が川で傷ついたイシガメ1匹を発見したのは7月31日。その後の周辺の調査では他に傷ついたイシガメは見つからなかったが、被害の範囲の広がりが懸念されるという。

 鈴木助教は2015年1月、伊都キャンパス「生物多様性保全ゾーン」で傷ついたイシガメを多数発見している。「最近、保全ゾーンでイシガメがめっきり減った」という報告を受け、その2年前に市民団体「元岡『市民のための生物調査』」が設置したセンサーカメラを確認すると、餌を求めて水辺を歩くアライグマの姿があり、越冬中のイシガメを掘り起こして前肢などをかじり、親ガメを死に至らしめていることが推察されたという。

 年間に子を3~6頭生むといわれ、繁殖力が強いアライグマ。その増加はイシガメや他の野生生物に脅威となるだけでなく、農作物被害や感染症など人にも影響が及ぶ恐れがある。

 鈴木助教は「被害状況の把握とともに、地域や行政、NPOなどとの連携が必要」と話しており、傷ついたカメを見かけたら、メール=suzuki.dai.670@m.kyushu‐u.ac.jp=で情報提供するよう呼びかけている。

この記事は2016年08月30日付で、内容は当時のものです。

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