トランプ氏ってどんな人? 「資産100億ドル」実は半分 自慢のタワー、階数さば読み?

 【ワシントン山崎健】米大統領選の共和党指名争いをリードする実業家トランプ氏(69)。当初は泡沫(ほうまつ)扱いされながら今や本命候補として全米を席巻する。

 「このトランプステーキ、50ドルでどうだ?」。ミシガンなど3州で勝利を収めた8日夜、フロリダ州にあるトランプ氏経営のゴルフクラブ。記者会見場の演壇横のテーブルには、分厚いステーキ肉が何枚も重ねられ、トランプ氏の名前入りペットボトルの水、ワインがずらりと並んでいた。

 党主流派が最近、「彼はビジネスの天才ではない」と批判。それに反論するため、自分の名前の付いた商品はどれも順調だとばかりに会見場で前代未聞のPRをしたトランプ氏だった。

 ニューヨークで生まれ、ペンシルベニア大ウォートン校卒。父親の不動産事業を引き継ぎ、全米でホテルやビル、ゴルフ場などを展開、巨万の富を築いた。

 2004年から米国で放送された人気テレビ番組「アプレンティス(見習い)」に司会者として出演。「おまえはクビだ」の決めぜりふで知名度を上げた。

 「トランプ旋風」の背景にあるのがビジネスでの成功者という印象だ。ただ、実際はカジノや航空会社の経営、大学事業などで失敗し関連会社4社が経営破綻に。ライバルはそこを執拗(しつよう)に攻めてきている。

 動機は不明だが、米メディアによると約30年前から大統領選挑戦を考えていたという。スローガン「米国を再び偉大な国に」は前回選挙があった12年11月に商標登録。その頃から出馬準備を進めていたようだ。

 ライバルたちを「うそつき」「偽善者」呼ばわりし、日本や中国、メキシコが国内雇用を奪ったとやり玉に挙げる。悪い敵をやっつけるイメージを演出しているようなトランプ氏だが、政治家らの発言内容の真偽を確認するウェブサイト「ポリティファクト」は、トランプ氏の発言の8割近くが「うそ」と分析する。

 本人は資産総額100億ドルと豪語するものの、米経済誌フォーブスの推定では半分以下の約45億ドル。ニューヨーク5番街にそびえる同氏自慢のトランプタワーはホームページによると68階建てだが、米誌ニューヨーク・マガジンによると58階建てだそうだ。

 大言壮語もまた、支持者にとっては魅力なのか。

 ちなみに冒頭の「トランプステーキ」も、失敗事業の一つで今や販売されていない。米メディアによると別の会社の肉を、堂々と陳列したという。不動産王、恐るべし-である。

この記事は2016年03月16日付で、内容は当時のものです。

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