乱れる「鉄の結束」 工藤会壊滅作戦2年 幹部辞任、金策追われ

 福岡県警の「工藤会壊滅作戦」が始まって2年。総裁の野村悟被告(69)=殺人罪などで起訴=ら幹部の裁判が長期化するなか「鉄の結束」と言われた組織に目に見える異変が生じている。組織は弱体化、資金源のみかじめ料の徴収も厳しくなっている。

 7月、同会の意思決定機関とされる執行部を2人の有力組長が突然辞任。組織内部に大きな動揺が広がった。「これまでにない事態だ」。ある組関係者は驚きを隠さない。

 辞任したのは野村被告の先代、溝下秀男前総裁の出身母体で2次団体「極政組」と、その流れをくむ組の2組長。主力だった野村被告の出身母体「田中組」組員に摘発が集中する中、「塀の外」では存在感の大きい組だけに、組織内部だけではなく捜査関係者もその真意をいぶかる。

 組関係者の一人は「足元を固めることに必死で、会全体の運営に関わる余裕がなくなってきているのではないか」と推測する。

 同会の弱体化が進む要因として、飲食店や建設業者などから得ていたみかじめ料の徴収が厳しくなっている事情が挙げられる。

 壊滅作戦後、県警に被害を訴える業者が増え、みかじめ料に絡む摘発はこの1年で前年比7倍超の15件に上る。北九州市内の建設業者は「会と付き合ってもメリットはなく、金を流す業者は減った」。ある組関係者は「徴収していた金が半分に落ち込んだ。みな金策に必死だ」と打ち明ける。

 組織への上納金の額は以前と同じで、滞納して組長を名乗れなくなる者も出てきているという。関係者は「単に金もうけしたいと思っている者には離脱するやつもいる。長引く裁判が終わるまで耐えしのぶしかない」とつぶやいた。 

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