マララさん直筆 柳川高へエール 「何もあなたたちを止められない」 国連スピーチ感想文にお礼の手紙

 福岡県柳川市の柳川高国際科の3年生36人に、ノーベル平和賞受賞者のマララ・ユスフザイさん(19)からお礼の手紙が届いた。生徒たちがマララさんの国連スピーチを読んだ感想を英文で記した手紙を送ったところ、41日後に直筆の返信が来た。支援への感謝の言葉とともに、「何もあなたたちを止められない」と生徒の未来へエールを送る内容で、生徒たちは「感動した」と目を輝かせている。

 マララさんはパキスタン出身。イスラム武装勢力タリバンによる女子教育抑圧の現状を告発し、2012年に中学から下校中、頭と首を銃撃された。奇跡的に回復し、13年7月12日にはニューヨークの国連本部で世界に感銘を与えたスピーチを披露。14年に史上最年少の17歳でノーベル賞を受賞。現在は英国バーミンガムで、テロや貧困の解決策として、子どもへの教育の重要性を訴えている。

 マララさんへの手紙は、米国人の英語指導助手トラン・ウィーさん(42)が発案。「1人の先生、1冊の本、1本のペンがあれば世界は変わる」。生徒たちは手紙を書く前に、タリバンの子も含め全ての子どもに教育の権利を与えるよう訴えたマララさんの国連スピーチを学習した。

 5月25日に投函(とうかん)し、返事が届いたのは今月5日。世界的な影響力を持つマララさんからの返信に、生徒たちはびっくり。黒澤拓磨さん(18)は「僕もあなたのように、世界から勉強ができない子どもがいなくなるよう立ち上がると書いたけど、まさか返事が来るなんて」と喜ぶ。「平和な国で勉強できることに感謝したい」と記した吉田瑠茄(るな)さん(17)は「皆の純粋な思いがマララさんに伝わった」。北嶋正明さん(18)と台湾出身の陳弘彬さん(18)は「子どもや困った人を助けられる大人になりたい」と誓った。

 指導した岩橋充世(みちよ)講師(55)は長崎市出身の被爆2世。「次は米国のオバマ大統領宛てに手紙を書かせる」と話す。オバマ氏が広島で行った核廃絶を巡るスピーチを題材にする。「来年1月の退任までにオバマ氏が返事をくれれば」と期待する。

    ×      ×

 ●マララさんの手紙邦訳

 トラン・ウィーさんと柳川高の生徒の方々へ

 生徒の皆さん、親切なお手紙と(私への)支援、本当にありがとうございます。私はとても誇らしく思います。

 皆さん全員が偉大な志と夢を持っていますね。自分自身を信じて、一生懸命努力してください。何もあなたたちを止めることはできません。

 幸せを願って マララ

 (2016年6月28日)

この記事は2016年07月31日付で、内容は当時のものです。

PR

社会 アクセスランキング

PR

注目のテーマ