工藤会 進む弱体化 福岡県警、壊滅作戦2年 組員4割 勾留・服役 組からの離脱も加速

 福岡県警が2014年に特定危険指定暴力団工藤会(北九州市)への「壊滅作戦」に着手して11日で丸2年を迎えた。これまでに同会トップの総裁野村悟被告(69)を殺人容疑などで6度逮捕し、組員470人(15年12月末時点)のうち200人が勾留・服役中。組の離脱者も15年の1年間で過去最多の49人に上るなど組織の弱体化が進む。県警は引き続き未解決事件の解明とともに組員の離脱と就労支援に力を注ぐ方針だ。

 捜査関係者によると、工藤会は野村被告を頂点に会長の田上不美夫被告(60)=殺人罪などで起訴=らが続くピラミッド型の組織。ナンバー3で理事長菊地敬吾被告(44)=組織犯罪処罰法違反罪などで起訴=ら傘下の有力組長12人で構成する執行部のうち5人が勾留・服役中となっている。

 今年7月、残る執行部7人のうち2人が役職を辞任。自らが組長を務める組を立て直すためとみられるが、「弱体化を示す異例な事態」(捜査関係者)と受け止められている。

 県警はこの1年で、北九州市で暴力団排除のため組員の入店を禁じる「標章」を掲げた飲食店が入るビル2棟への放火事件▽標章を掲げたクラブ経営会社役員の男性への刺傷事件を立件した。

 特定危険指定暴力団の組員が警戒区域内でみかじめ料を要求した場合、中止命令を経ずに逮捕できる暴力団対策法の「直罰規定」による摘発数も急増。壊滅作戦の前後1年間はそれぞれ2件だった立件数は、2年目となる今年9月までの1年間で15件となった。

 県警によると、工藤会が関与したとみられる未解決事件はまだ12件あるという。幹部は「事件解決に全力を尽くし、離脱者の社会復帰も支援することで組織と決別する者を増やし、工藤会を壊滅させる」と強調した。

この記事は2016年09月11日付で、内容は当時のものです。

PR

PR

注目のテーマ