三反園知事 川内を視察 原発避難計画見直し言及

 九州電力に川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の一時停止を要請する方針の同県の三反園訓(みたぞのさとし)知事が19日、同原発周辺の避難道路や福祉施設を視察した。地元自治会や施設関係者と意見交換した知事は報道陣の取材に「不安の声が多く寄せられた。九電はいったん停止し、再点検して住民の不安に応えるべきじゃないか」と一時停止の必要性を強調した。

 三反園知事は避難道路の狭さや車両の確保など課題は多いとして避難計画の見直しにも言及。「住民の安全安心に応えるために全力で取り組む」と述べた。九電に事故時の迅速な情報提供を求める考えも示した。

 知事は原発5キロ圏の小中学校や放射線防護施設などで避難態勢を確認。原発敷地内は視察しなかった。

 今回の視察結果を踏まえ、8月下旬から9月上旬に九電に一時停止や再点検を要請する考え。

 ●市との連携不足露呈 市職員同行せず

 鹿児島県の三反園訓知事が19日行った九州電力川内原発周辺の視察には、立地する薩摩川内市職員は同行しなかった。避難計画は市が県と連携して策定しているが、今回の視察を受け入れた住民との調整は県が直接行った。ある市幹部は「市を飛び越してやりとりするのは常識的じゃない」と話している。

 「どうして市職員は来ないの」。川内原発から約11キロの城上地区コミュニティ協議会の田島俊一会長(71)が県職員に尋ねると、職員は「県の視察ですから」と答え、理解を求めた。

 田島会長は「地域のことは市が一番分かっていて、避難計画も市が作っている。市がいないのは納得いかない」と不満顔を見せた。

 市の防災担当者は「避難ルートの確保や設定は市の役割。市民の安全確保は市の責務だと思っている」と語るが、県は視察の日程や場所などについて市と調整はしなかったという。

 連携不足を指摘されている三反園知事。避難計画の見直しの進め方については「市と協力するところは協力する」と述べた。

この記事は2016年08月20日付で、内容は当時のものです。

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