「市史だより」静かな人気 福岡市史編さん室、7年前刷新 地域を絞り情報深掘り 福岡県

 福岡市博物館市史編さん室が無料で配布する広報誌「市史だよりFukuoka」が静かな人気を呼んでいる。もともと学術的でお堅い内容が中心だった誌面を約7年前、「史的再発見マガジン」と銘打ってリニューアル。毎号「天神」「長浜」など特定の地域に絞って歴史や雑学知識を掘り下げて紹介しており、「その地元から火が付いた」(同室)とみられる。バックナンバーも「品切れ」が続出するフィーバーぶりだ。

 年に2回発行し、毎号8~12ページ。市内の博物館や図書館、市役所1階の情報プラザなどで、自由に入手できる。昨年8月発行の最新号(21号)は警固、桜坂、赤坂一帯を特集。周辺に三つの古墳が散在し、「古代の面影をしのばせる」と紹介。江戸時代には鷹匠(たかじょう)、鉄砲、火薬など専門的な職能に携わる藩士が住んでいたことも、当時の絵地図を使って伝えた。

 発行当初は、編集者たちの仕事を説明するなど専門的な内容が多かったが、09年の紙面見直しで内容を一新。専門用語は極力なくし、職員が足で稼いだ内容を分かりやすい文章で表現するようになった。写真のレイアウトも、外部デザイナーに変えた。

 その直後から「どこで手に入るのか」「もうないのか」など問い合わせが増え、初刷り(5千部)が品切れする事態に。一昨年発行の19号から7千部に増やした。現在はバックナンバーのうち8号分の在庫がなく、5月までに約50万円かけ、計8千部を増刷する計画だ。初刷りは今後、さらに増やしていく考え。

 「現地を訪ね、地域の人も知らないことを“発掘”し、紙面で紹介するのが楽しい」と取材を担う嘱託職員の原田諭さん(43)。同室は「ぜひ手に取って、地域の歴史を知り、愛着を持ってもらえれば」と話す。

この記事は2016年03月30日付で、内容は当時のものです。

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