ペット同行避難 難しく 一時預かりなど支援は拡大 場所、人手 なお不足 熊本地震

 熊本地震の被災地では、ペット連れのため避難所に居づらく、車中泊など不便な生活を強いられている人たちがいる。ペットと「同行避難」できる動物病院や専用テントが現れ、一時預かりなど支援の動きが出てきているが、人手や場所が不十分など課題も多い。

 熊本市東区の熊本県立第二高の駐車場。社会保険労務士事務所勤務の荻生清高さん(40)は、妻(38)と義母(76)、犬2匹と車中泊を続けている。犬がいるため、最初から避難所は諦めた。義母は足が悪く今の生活は負担が大きい。「家族も犬もくつろげる場所に早く移りたい」と願う。

 益城町の津田秀雄さん(67)は、同町の総合体育館内の入り口近くで高齢の犬2匹と共に過ごす。「人が多いとストレスも心配」。2匹ともおとなしいが、子どもをかんだりしないか気に病んでいる。

 支援の動きも出てきた=表。同行避難を受け入れる竜之介動物病院(熊本市中央区)は、病院が入るビル内の3、4階にある専門学校の教室を開放している。現在70人程度が避難。「人用の炊き出しは量が少ないが、受け入れ場所は余裕があるので利用してほしい」と呼び掛ける。

 「ペット同行で避難所に入るのを断られた」。動物愛護団体ドッグレスキュー熊本(菊陽町)には、こんな相談が600件近く寄せられている。犬だけを預かっており、現在43匹。支援の人手が足りず、受け入れはぎりぎりの状態だ。生松義浩代表(55)は「ペットを預かることで飼い主が家を片付けられる。早く一緒に住めるようになることが、人のためにもペットのためにもなる」と話す。

 益城町の総合体育館では、NPO法人ピースウィンズ・ジャパン(広島県)がペット連れや女性向けにテント36張りを設営している。ペット連れの需要が高く、うち33張りを利用。テントを増やしたいが適地探しは難しい状況だ。リーダーの大西純子さん(44)は「ペットと同居できる仮設住宅などの準備も必要になってくる」と指摘する。

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 ■被災者生活支援情報

 ●ボランティア事前セミナーを開催

▽福岡県などは27日午後7時から福岡市博多区吉塚本町の県吉塚合同庁舎6階で、熊本地震の復興支援ボランティアのための説明会を開く。熊本地震で支援活動に携わった県職員などが活動報告し、専門家が支援者の心構えや準備しておくことをアドバイスする。質疑応答も。先着200人で、参加無料。事前申し込み不要。説明会は5月11日にも行う。駐車場がないため公共交通機関で来場を。県NPO・ボランティアセンター=092(631)4411。

 ●熊本地震消費者トラブル110番開設

▽国民生活センター(東京)は28日、熊本地震に関連する消費者トラブルに対応する専用ダイヤル「熊本地震消費者トラブル110番」を開設する。同センターには地震発生後、ボランティアを名乗って寄付金を求める不審な電話や訪問があったとの問い合わせが増えているという。フリーダイヤル=(0120)793448。IP電話(通話料が発生)=03(5793)4110。年中無休で受付時間は午前10時~午後4時。

 ●南島原市が被災者受け入れ

▽長崎県南島原市は、熊本地震の被災者を市営住宅と民泊家庭で受け入れる。市営住宅(25日現在6戸)の入居期間は1年間で、更新が可能。家賃や1台分の駐車場代は無料で、罹災(りさい)証明の入手が困難な場合は後日提出も可。市都市計画課=050(3381)5067(平日のみ)。

 民泊家庭(168軒)では29日~5月15日、最大3泊4日受け入れる。1軒当たり2~5人で、ペット可の家も。3食提供されるが、配膳や片付けなどの手伝いを。南島原ひまわり観光協会=0957(65)6333。

この記事は2016年04月27日付で、内容は当時のものです。

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