いまどきの学校<11>バレンタイン 男女超えて友情深める

 「今年は何作るん?」「マカロンとかタルトとかに挑戦したいんよね」「それ、ばりいいやん!」

 今月初め、田川市糒の田川科学技術高。放課後の教室に2年生女子の笑い声が響く。ガールズトークのテーマは「バレンタイン」。本命チョコを渡す男子についての相談…ではなく、話題は「どの女子に渡すか」。春本えみりさん(17)は「どんなチョコをあげたら喜んでくれるか考えながら作るのが楽しい」と声を弾ませる。

 今年のバレンタインデーは日曜日。クラスの女子など約30人に手作りチョコを渡す予定の渡辺博香さん(17)によると、女子同士でチョコの交換日を事前に決めるという。「みんなで同じ日に渡した方が何となく良い」と感じるからだ。

 10代女性向けのWEBサイトを運営する「ふみコミュニケーションズ」(東京)が今年、全国の女子中高生454人を対象に実施したインターネット調査によると、「本命チョコをあげる」と回答したのは37%。一方「友チョコをあげる」は81・7%を占めた。友チョコの広がりは全国的な傾向と言えそうだ。

 中には、友チョコになじめない女子もいる。交換しなければ「あの子は変わってる」とレッテルを貼られることもある。

 浜口菜月さん(17)は今年は友チョコを贈らないと決めた。「テスト期間とかぶった。お菓子作りは楽しいけど、レシピを考えたり買い出しに行ったりする時間がもったいないかな」。友チョコをもらったら、ホワイトデーで手作りお菓子を返すつもりだ。

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 男子のバレンタイン事情も変わりつつある。

 川崎町安真木の通信制明蓬館(めいほうかん)高は12日、調理実習の一環でチョコケーキを作った。参加した1~3年生約10人のうち、男子は4人。料理が得意という1年の中岡聖真さん(16)は男性から女性にチョコをあげる「逆チョコ」の経験者だ。「付き合ってる子には自信作をあげて喜んでもらいたい。バレンタインに交換するから、ホワイトデーは何もしない」という。

 1年の安村聡一郎さん(16)は毎年バレンタインに合わせて友人にチョコなどを贈ってきた。今年は男女約10人に渡す。「男友達にはあめ、女友達にはガトーショコラかクッキーを作りたい。『また作って』って喜ばれるのがうれしい」と笑う。

 かなり手の込んだ「逆チョコ」もあるようだが、女子はどう思っているのか。3年の桃園玲実さん(18)は「悩みながら、思いを込めて作っている女子の気持ちを分かってもらえる。女心の勉強になるのでは」と賛成する。

 女性が意中の相手に告白する日とされたバレンタインデー。10代にとっては、男女の差を超えて友情を深める日に変わりつつあるようだ。

この記事は2016年02月16日付で、内容は当時のものです。

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