いじめ報告書 無断で渡す 熊本市の中学、加害者側に

 熊本市で2014年に市立中学3年生の男子生徒がいじめを受け自殺を図った問題で、同市教育委員会が、被害生徒側の了解を得ないまま、加害生徒3人の保護者に学校作成の調査報告書(18ページ)を渡していたことが14日、分かった。市教委は「生徒の被害に追い打ちを掛けるようなことをして申し訳ない」と話している。

 市教委によると、被害生徒は14年7月に自宅で大量の薬を飲み、病院に搬送された。命に別条はなかった。スマートフォンに遺書として「同じ運動部の生徒から悪口を言われている」と書き込んでいた。

 学校は同月、スクールカウンセラーなど外部の専門家を含む調査委員会を設置。部活動で注意された被害生徒に対し、無料通信アプリLINE(ライン)で「ざまあみろ」と書き込むなど、13年9月から同12月にかけ、3人から計3件のいじめがあったと認定した。

 市教委は被害生徒の保護者に14年9月、報告書を渡した。翌月には、加害生徒の保護者から「子どもがどのように報告書に書かれているか知りたい」と求められ、当時の校長が市教委と協議した上で報告書を渡したという。

 今年9月、被害生徒の保護者から「なぜ無断で報告書を渡したのか」と抗議があり、市教委は謝罪。現在、加害生徒側に返却を求めているが、回収できていないという。

 被害生徒側は「学校の調査は不十分」と訴え、いじめ防止対策推進法に基づき市教委が設けた第三者委員会が調査を続けている。

この記事は2016年11月14日付で、内容は当時のものです。

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