民泊 住民に拒否感 福岡県内外のマンション 「規約で禁止に」相談急増

 一般住宅に旅行客などを泊める「民泊」を巡り、福岡県内で計684のマンション管理組合が加盟するNPO法人福岡マンション管理組合連合会(福管連、福岡市)に対し「管理規約に禁止事項を盛り込みたい」などの相談が急増していることが分かった。外国人観光客増に伴い民泊の規制緩和が進む中、今年1月以降、管理規約に関する相談が県内外から約400件に上り、ほとんどが民泊絡みという。マンション住民の根強い拒否感が浮き彫りとなった。

 福管連によると、民泊関連の相談は福岡市が昨年12月、コンサートなどのイベント時に試行的に民泊を実施して以降、増えた。国も民泊推進に向け、関連法令を改正し4月に施行したこともあり「不特定多数の部外者が入ると怖い」「犯罪に利用されるのでは」など「民泊に否定的な相談しかない」と畑島義昭理事長。こうした相談は昨年はほとんどなかったという。

 無許可営業も横行しており、福管連は組合側に「規約に民泊禁止を明文化した方がいい」とアドバイスを続ける。例文も作成し、11月から会報で周知を始めた。

 同市南区の西鉄大橋駅から徒歩5分の分譲マンションでは春ごろから、管理組合の理事会で民泊が議題に上がるようになった。88戸のうち約4割は所有者ではなく賃貸契約者が入居。杉滋理事長(74)は「誰が住んでいるか分からず、勝手に民泊に使われると困る」と眉をひそめる。近くの自治会が外国人居住者とごみ出しなどを巡ってトラブルになった話なども耳にし「住民たちに民泊への拒否感が強い」。規約に盛り込むには組合員の4分の3を超える賛成が必要となり時間を要するため「応急処置」として、エントランスなどに「民泊禁止」の張り紙をした。

 同市は「管理規約に民泊の営業を認めると明確に記載がない限り、業者からは申請も受け付けない」としている。

 ●福岡市申請 初日は2件

 民泊に一定のルールを設け、営業を認める福岡市の「改正旅館業法施行条例」が1日、施行された。市内各区の保健福祉センターで申請受け付けも始まり、初日の申請は2件(博多区)にとどまった。

 同市は市内の民泊施設約1300件が無許可営業とみており、条例は民泊を旅館業法の枠組みに明確に位置付け、業者側のルールを定めたもの。同様に今年6月以降、新潟、千葉、名古屋、岡山、北九州の各市が改正条例を施行したが、申請・認可された事例はない。

 博多区のアパートの1室を申請した東京都内の民泊業者は「ホテル不足と空室活用の両面から福岡には需要がある。地域の理解も得ながら施設を増やしたい」と話した。

この記事は2016年12月02日付で、内容は当時のものです。

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