いまどきの学校<44>入学説明会 まもなく始まる新生活

 「○○ちゃーん! 今度はお絵かきしようよ」。7日、八木山小(飯塚市八木山)の教室で、児童たちが幼い女の子の手を引いていた。

 女の子は4月に同小に入学予定の園児。この日は入学説明会で保護者が教師の話を聞く間、同小児童と工作などを楽しんだ。お兄ちゃんお姉ちゃんたちともすっかりなじんだ様子で、帰り際「春からもいっぱい遊ぼうね」と話し掛けられると、にっこりうなずいていた。

 同小の今中啓喜校長は学校の特徴について「少人数だからこそ、高学年は率先して低学年の面倒を見る。優しい子どもが育つ」と語る。市内全域から通える小規模特認校のため、現在の児童数27人のうち15人が校区外から。山間部の自然を生かした独自のカリキュラムで、地域住民を中心とした年間延べ約190人のゲストティーチャーによる体験学習などが行われている。

 説明会には、園児2人とそれぞれの保護者が出席した。参加した園児の祖母(57)は「自然の中でのんびり育ってほしい。先生たちは子ども一人一人を丁寧に見てくれるのでは」と同小を選んだ理由を語る。説明会後、同小児童と遊んだことを話す孫を見て、「やっぱり間違っていなかった」と安心した様子だった。

 八木山小に入学を予定するのはこの日の2人のみ。共に校区外からで、校区内の新入生がいないのは今まで「聞いたことがない」(同小)という。今中校長は「八木山地区の少子高齢化は他地域と比べて著しい。学校を存続させるためにも学校をPRして校区外からの入学を増やさなければ」と危機感を強めている。

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 同じ日。飯塚市立飯塚第一中で行われた新入学生説明会。インフルエンザで学年閉鎖中だった菰田小の26人をのぞき、体育館には6年生約220人が出席した。さらに後ろには保護者席も設けられ約300席がほぼ埋まった。平日ながら夫婦連れも目立ち、関心の高さを感じさせた。

 同中は生徒数678人。2014年度に飯塚第三、菰田両中を統合して筑豊地区最大の中学になった。説明会では全学年の成績が県平均を超えるほか、半分の部活動が県大会出場以上の成績を挙げていることなどが紹介された。

 「一中は他校の目標とされており、皆さんも自覚を持ってほしい」と西大輔校長。40代の女性保護者は「競争は厳しいと思うが、他中に進む保護者にはうらやましがられている。息子にはぜひがんばってほしい」と力を込めた。

 家族の期待に対し、児童は緊張の様子。立岩小6年の中村愛利寿さん(12)は「中学は新しい教科が増えるので大変そう。もの作りに興味があるので技術の授業をがんばりたい」と抱負を語った。

 説明会の最後には生徒会役員が部活動などを紹介した。あいさつに立った斎藤暉功会長(2年)はおもむろに学生服のボタンを外し始め、人気お笑い芸人のギャグを一言。

 「斎藤さんだぞ! 皆さん、不安なことも多いと思いますが、安心してください。一中にはトレンディーで頼もしい先輩がたくさんいますよ」

 ようやくほころんだ子どもたちの表情。春の訪れとともに新生活への期待も膨らむ。

この記事は2017年02月14日付で、内容は当時のものです。

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