「パパ起業」家事も仕事も 子どもと過ごす時間 増やしたい 3姉妹を1人で育てる宮崎さん 「働き方、変えられる」

 3人の娘を育てながら、自己流の“働き方改革”に挑戦するシングルファーザーがいる。ソフトウエア開発を手掛けるトーフラボ(福岡市)社長、宮崎ひび(本名・真也)さん(37)。会社員だったが離婚後に「子どもと接する時間を増やしたい」と退職し、起業した。自身も含め3人が働く同社には、明確な勤務場所の定めがなく、それぞれが仕事と家庭を両立する。「新たな働き方のモデルになりたい」。そんな思いを巡らせる。

 夕方、福岡市中央区のマンション一室に、明るい声が響いた。食卓の上にパソコンを広げて仕事をする宮崎さんのそばで、小学生の娘3人がゲームに興じていた。「仕事が一区切りついたら、夕飯を作ります」

 この日の献立は炊き込みご飯とマーボー豆腐。料理本を見ながら慣れない手つきで包丁を握る。離婚して3年余。洗濯や掃除など家事全般をこなす。

 一昨年秋まで勤務した宮崎市のITベンチャー企業は、子どもの行事のための特別休暇があり、出勤や退勤時間も調整しやすい職場だった。「恵まれていたが、勤務時間と場所の拘束があった。起業すれば、思うように働き方を変えられる」と退職し、福岡市に転居した。

 昨年5月、トーフラボを設立した。1日8時間の勤務時間は設定したが、どの時間帯に仕事をするかは個人に任せている。事務所に出る必要もない。1週間以上、社員と顔を合わせないこともある。

 宮崎さんの場合、午前6時に起床。自宅で約1時間、事務処理やプログラミングをする。子どもたちを学校に送り出した後、事務所に出る。小学校の行事などがある日は在宅勤務だ。子どもが寝た午後9時以降、またパソコンに向かう。

 会社の業績は黒字で推移。「成果さえ出せれば、1日に8時間働く必要はない」と、勤務時間を明確に定めない裁量労働制の年内導入も目指す。子育てでは“ママ友”の輪に入れず、子ども関連の情報が得にくいシングルファーザーゆえの悩みもあったが、PTA役員を務めるなどして少しずつ解消している。

 「自分も会社もつぶれないよう、しなやかな竹のように生きていきたい」

この記事は2017年02月03日付で、内容は当時のものです。

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