釜山少女像設置 駐韓大使が一時帰国 きょうにも首相に報告

 【ソウル曽山茂志】韓国・釜山の日本総領事館前に従軍慰安婦被害を象徴する少女像が新設された問題で、日本政府の対抗措置として長嶺安政・駐韓大使と森本康敬・釜山総領事が9日、それぞれ一時帰国した。長嶺氏は10日にも安倍晋三首相に現状を報告する見通し。日本側の抗議姿勢に韓国では反発も出ており、野党側は日韓合意に基づいて日本が拠出した10億円(約103億ウォン)について「返還すべきだ」と主張した。

 日本政府が、韓国への抗議の意味で駐韓大使を一時帰国させたのは、李明博(イミョンバク)大統領(当時)が島根県・竹島に上陸した2012年8月以来、約4年半ぶり。

 長嶺氏は出国前にソウルの金浦国際空港で取材に応じ、釜山の少女像設置について「極めて遺憾だ。これから帰国して関係者と打ち合わせを行う」と述べた。一時帰国は10日間前後になるとみられる。長嶺、森本両氏は9日午後、外務省で金杉憲治アジア大洋州局長らと対応を協議した。

 韓国は、国会の弾劾訴追で朴槿恵(パククネ)大統領の職務が停止され、国政がまひ状態。釜山とソウルの日本大使館前の少女像を、政府が早期に撤去させるのは極めて困難との見方が強い。

 最大野党「共に民主党」の禹相虎(ウサンホ)院内代表は9日、「韓国が詐欺を行ったような言い方をされて抗議もできないのは屈辱だ」と述べ、日本側へ10億円を返還するよう訴えた。韓国・聯合ニュースも、日本の姿勢を高圧的と批判し「慰安婦問題に限っては、日本は許しを請う立場でしかない」と強調した。

 両国の対立が長期化すれば、北朝鮮対応のため強化してきた日韓や日米韓の連携に悪影響が出る懸念もある。

この記事は2017年01月10日付で、内容は当時のものです。

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