車いすの子ども68人、大空へ 職員と操縦士、20年ぶり実現 熱気球体験 佐賀県

 車いすの子どもたちが空を飛んだ-。佐賀市の金立特別支援学校で26日にあった熱気球の搭乗体験会では希望した68人が整理券を握りしめ、車いすごと乗ったり抱きかかえられたりしてたくさんの笑顔が咲いた。同校の体験会は20年ぶり。職員の池田格(いたる)さん(32)とパイロットの水町大介さん(57)が同じ熱気球チームという縁で「子どもたちの願いをかなえよう」と安全第一で実現させた。

 熱気球のゴンドラは市から借りた特別品。車いすで乗降できる扉があり、低い位置からも景色を眺められる窓が付いている。

 水町さんは熱気球チーム「ブルースカイバルーンクラブ」の代表で、池田さんも水町さんの妻と職場が同じだった縁で2012年から参加してきた。体験会は昨年秋の熱気球世界選手権に刺激を受けた子どもたちの空への思いをかなえたいという池田さんの相談を、水町さんが快諾した。

 当初は昨年12月に予定したが風が強くて延期。今月上旬も天候で断念せざるを得なかった。2人は毎日のように天気図とにらめっこ。武富太裕校長らとスケジュールを綿密に打ち合わせた。水町さんは「安全最優先でゴンドラが揺れないことを絶対条件に日取りを決めた」と話す。

 三度目の正直が26日だった。早朝のグラウンドは雲一つない快晴で、ほぼ風のない絶好の熱気球日和になった。バーナーで暖めた空気を球皮に送り込むと風船のように立ち上がった大きな気球に、子どもたちは歓声を上げた。

 子どもたちは交代で空の旅を満喫し、家族や職員と記念撮影も楽しんだ。笑顔の子どもたちに、池田さんは「やって良かったと感じた」。水町さんも「佐賀には熱気球という魅力があることが伝わったかな」とほほ笑んだ。

この記事は2017年01月28日付で、内容は当時のものです。

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