熊本地震の復興工事、不払い続出 県外の下請け業者、口頭で契約

 熊本地震の復興工事や家屋解体を巡り、下請け工事をした熊本県外の業者に代金が支払われないトラブルが相次いでいる。書面で契約を交わさないまま工事を請け負った業者が巻き込まれており、熊本県や国土交通省などに寄せられた相談は20件以上に上る。同様のトラブルは東日本大震災でも問題化しており、行政関係者は「相談件数は氷山の一角」とみている。

 熊本県などによると、相談を寄せた業者の多くは県外の零細業者で、地震後の工事急増を機に熊本で仕事を得た。多重下請けの中間にいる業者などから誘いを受け、口約束で下請けの末端に加わっていた。中には、仲介者と連絡が付かなくなったケースもあった。県は昨年11月末、書面契約を徹底するよう県建設産業団体連合会や県解体工事業協会に通知した。

 建設業法は書面契約を義務付ける。ただ、国交省の外郭団体「建設業取引適正化センター」の担当者は「電話一本で仕事を受ける業者は少なくない。東日本大震災では、九州の業者からの相談が多かった」と話す。同省東北地方整備局によると、2012~15年度に東日本大震災の復旧・復興工事に絡む下請け業者間の代金不払いなどの通報は計221件あった。

 同センターの担当者は「代金を支払わない業者側にも元請けや上位の下請けからお金が支払われていなかったり、資金繰りの悪化で工事後に支払えなくなったりした事例もある」と指摘。「熊本に入った県外業者からの相談もきている。今後、東日本大震災の時のように相談が増えていくのではないか」と話している。

この記事は2017年02月11日付で、内容は当時のものです。

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