噴石の音「足震えた」 阿蘇噴火、被災地に痛手

 住民たちは、バチバチという「奇妙な音を聞いた」と口をそろえる。「足がガタガタ震えて止まらなかった」。避難先の市役所ロビーのテレビで噴火情報を見ていた勝田美露さん(65)は、青ざめた顔で語った。

 第1火口の北約6キロ付近に自宅がある岩永峰子さん(69)は「一瞬、地震かと思った」と振り返った。カーテンを開けると、中岳の上空で稲光を見た。「これは普通ではない」と感じ、隣に住む妹と車で市役所に避難したという。

 中村隆弘さん(72)は、真っ暗な空に帯状に噴き上がる火柱を見たという。「すごい爆発だった。4年前の豪雨災害に、4月の熊本地震、今回の火山噴火。大変です」と首をすくめた。

 阿蘇市役所には、噴火直後から職員が次々に出勤。情報収集や避難所設営などに追われた。火口の風下側の道路は、湿った火山灰が数ミリの厚さに積もり、路面はぬかるんだ。通行車両はスリップを恐れのろのろ運転。住宅地も灰色に染まり、ホースの水で玄関先や車の灰を洗い流す住民の姿があちこちで見られた。

この記事は2016年10月09日付で、内容は当時のものです。

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