閉園逆手 開き直り?企画 スペースワールド なくなるヨ! スタッフCM出演 27年の歩み展示も 「最後まで楽しませたい」

 今年末で閉園するテーマパーク「スペースワールド」(SW、北九州市八幡東区)が、ファイナル企画を続々と打ち出している。閉園の寂しさを笑顔で吹き飛ばすCMも放映。最後の春を迎え、若者や家族連れで連日にぎわう。同園は「皆さんと楽しめる企画を考えたい」とやる気満々だ。

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 SWが18日から九州北部や山口、広島県で放映しているCM。「なくなるョ!全員集合」。園内のスペースシャトルを背景に、沈痛な表情で立つスタッフ約100人が突然、懐かしいフレーズを笑顔で叫んだ。思わぬ展開に、インターネット上では「開き直った?」と話題になっている。

 「SWの役割は笑顔で客を楽しませること。元気良く、最後まで頑張りたいという所信表明です」。社員1期生として出演者の“センター”に抜てきされた島田直幸企画・営業部長(50)が明かす。2月中旬の休園日に撮影。早朝から昼すぎまで、場所やポーズを変えながら昼食抜きで何度も撮り直した。「みんなに来てほしいという思いが伝わったのなら良かった」

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 園内では、1990年4月の開業からこれまでの軌跡を振り返る企画「27年間のあゆみ展」がCMと同じ18日にスタートした。スペースドームを会場に閉園当日の12月末まで続ける。

 開業時に上演されたショーの台本、SWが唯一発行した絵本、ショーの合間に着替える舞台裏の再現コーナー…。同展には、年表や歴代アトラクションを記したパネルを含め100点超が並ぶ。若者も年配客も記憶と重なる展示品の前で足を止め、思い出に浸る。

 「ルナスウィング、懐かしいな…」。2本のアームで支えたゴンドラが激しく動くアトラクションの写真を見た福岡市城南区のカフェ店員、梅崎史緒里さん(26)もその一人。SW開業と同じ90年に生まれ、家族や友人と通い続けた。「ヴィーナスは初めて克服できたジェットコースター」「(絶叫マシンの)タイタンは手を上げた状態で乗るのに、はまった」。SWとの思い出が残るように会場内を動画で撮って回った。

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 園内の飲食店では、5月28日までの土日限定(5月6、7日を除く)で、「思い出に残る」ほど巨大なオムライスやかつ丼などを週替わりで提供。キャラクターが歴代の衣装で来場客と触れ合う催しも好評だ。隔週の土、日曜に行われ、次回は4月1、2日に開催予定。12月が近づくにつれて衣装の時代がさかのぼる。

 閉園まで9カ月。「びっくりするくらい、時が早く過ぎている」。あるスタッフは、しみじみと語る。園外では、地元経済界が存続を求め、「5月までに10万人分」を目標とする署名活動を開始。北橋健治市長は4月にも、土地を所有する新日鉄住金に後継施設などについて市民の声を伝える方針だ。

この記事は2017年03月29日付で、内容は当時のものです。

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