天狗はなぜ山伏姿なの? 子どもの疑問に答えます 求菩提資料館が解説紙 福岡県

 ●月内完成 希望者に無料配布

 福岡県豊前市のマスコットキャラクターは、カラス天狗(てんぐ)の男の子「くぼてん」と女の子「きょうこ」。市内の子どもたちにとって天狗は身近な存在だが、ルーツや姿の変化などについてはあまり知られていない。そこで求菩提資料館(同市鳥井畑)が子ども向けの解説づくりを始めた。

 「天狗は水の神で、流れ星がルーツという話をすると、多くの子どもはきょとんとした顔をしますね」。相良悦子副館長は天狗が意外にも知られていないことに驚いたという。

 市内にはカラス天狗の像が複数設置されている。「くぼてん」「きょうこ」の着ぐるみが観光や特産品をPRし、さまざまな看板やパンフレットにもキャラクターが使われるなど、市民には慣れ親しんだ存在だ。

 天狗のルーツは中国の天狗という。史記や漢書などによると、大きな流れ星が大音声とともに落下し、狗(いぬ)(犬)の姿で地上に現れるとされる。国内では、日本書紀に天狗が初めて登場する。時代とともに人間的な姿となり、「人心を惑わす」など否定的にとらえられる半面、「火伏せ」「守護仏・守護神」などとあがめられるようになった。「火伏せ」は修験者たちが神仏に祈って火災を防ぐ修法だが、火を鎮めるのは水なので、水の神となったようだ。

 修験の秘術を使う山伏と、神通力があり飛ぶこともできる天狗が同一視され、山伏姿のカラス天狗が誕生したらしい。

 解説紙は、高橋章館長と相良副館長が意見を出し合い、今月中にも完成させる予定だ。次のような質問と回答が想定されている。

 Q 天狗の鼻の高さは?

 A 拳二つ分という説もあるよ。人によって大きさは違うが20センチ前後。天狗の長い鼻をきねの代わりに使って餅をつくユーモラスな絵も残されている。

 Q 求菩提資料館には翼がないカラス天狗の「八天狗」があるけど、本当にカラス天狗なの?

 A 嘴(くちばし)と翼があるのが一般的だけど、重要なのは嘴だよ。ちなみに、求菩提の天狗の名前はすべて「次郎坊」です。

 Q 天狗の団扇(うちわ)はヤツデやトチの葉?

 A 植物じゃなくて天狗の羽でできているそうだよ。天狗の団扇を使えば、空を飛んだり、分身や変身をしたりできると言われている。

 解説紙は資料館で希望者に無料で配布する予定で、相良副館長は「郷土の歴史、文化を知るきっかけになれば」と話している。

この記事は2017年03月04日付で、内容は当時のものです。

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