佐賀平野に巨大な迷路? 直鳥クリーク公園 「水の恵み」列島フォトリレー

 大地に描かれた象形文字? それとも巨大な迷路? ここは佐賀県神埼市の「直鳥(なおとり)クリーク公園」。夕暮れ時、麦畑が広がる佐賀平野を空から見ると、約300メートル四方に独特の曲線を描く水路があり、小さな島々が浮かび上がって見えた。

 水路はクリークと呼ばれ、農業用水を確保するため掘られた。排水路や貯水池、調整池の役割も担い、稲作など全国でも有数の佐賀県の農業を支えてきた。

 公園は16世紀前半の戦国時代に築城された「直鳥城」の跡。本格的な城壁はなく、防御にクリークを活用した。近年、佐賀平野では農地の区画整理や宅地化などで、クリークの改修や埋め立てが進む。県は7年前、昔ながらの水辺の景観を維持しようと、城跡を公園に整備した。

 園内の清掃活動や秋祭りを企画する地元の槙貞紀さん(69)は昔、クリークで泳いだり、ハンギー(たらい舟)に乗って、水草の一種でクリに似た味のするヒシの実を取ったりして遊んだ。「いつまでもこの景色を残したかね」と話す。
(写真と文・佐藤桂一=西日本新聞)

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 西日本新聞と友好紙による列島フォトリレー。生活に密着した水をテーマに、各地の「水の恵み」を紹介します。

 2017/06/13付 西日本新聞夕刊

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