「少女像反対」響かぬ韓国 撤去求める市民団体の崔代表 真意伝えぬメディア ネットに個人情報

 韓国・釜山市で、従軍慰安婦問題を象徴する少女像の設置に反対し続ける男性がいる。市民団体「真実国民」代表の崔(チェ)さん(36)。同市の日本総領事館前にある少女像の近くにごみを並べ「撤去するなら許可なく置かれた像も動かすべきだ」と訴えるなど、一連の行動は少女像容認派が多い韓国内では異色だ。個人攻撃を恐れて下の名前は非公表という崔さんの活動からは、慰安婦問題で異論を唱えづらい社会情勢もうかがえる。

 「日本はなぜ元慰安婦のおばあさんに謝らないのか、以前はそう考えていた」。崔さんは釜山市の喫茶店で打ち明けた。市内の大学で社会福祉政策を学び、今は会社員という。

 転機は昨年。所属するキリスト教会のメンバーと長崎、大分両県の殉教地を訪れ、初めて日本人と言葉を交わした。「みんな親切。子どもは純粋で礼儀正しい」。隠れキリシタンが弾圧に耐えて信仰を守ったことも知った。「韓国人と同じように苦労を重ねてきた人たちだ」と日本人を受け入れられるようになった。

 日本は本当に慰安婦問題を謝っていないのか。「普通の日本人」と接するうちに疑問が頭をもたげ、2015年末の日韓両政府による合意文書を読み込んだ。「日本は十分謝罪し、賠償を約束していた」。昨年末、釜山でも少女像が設置されたのを知り、1月から仲間と反対活動を始めた。

 少女像近くに古い家具など粗大ごみを放置。朴正熙(パクチョンヒ)元大統領などの胸像を設置しようと現場まで持ち込んだが、拒まれた。とっぴな行動に市民の反応は冷ややかだ。それでも、崔さんは「道路法に違反した少女像が撤去されないのに、自分たちだけ問題視されるのはおかしい。少女像問題で在日韓国人が冷たい目で見られ、困っていることは韓国で伝えられない」と語る。

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