あどけない児童たちの遺影 大刀洗平和記念館

 旧陸軍の西日本最大の航空拠点で、太平洋戦争末期には特攻隊の中継基地ともなった大刀洗飛行場(福岡県)。その上空に、B29が襲来したのは1945年3月27日と同31日。計約千発の爆弾投下で基地は壊滅、推定600~千人が犠牲となった。

 同飛行場跡地に2009年10月、「平和の情報発信基地」を目指して開館した筑前町立大刀洗平和記念館。館内の一角に、空襲の犠牲者の遺影が展示されている。大人の軍人や民間人に交じり、7~13歳の児童の顔も並ぶ。「頓田(とんだ)の森の悲劇」の犠牲者だ。

 3月27日午前、空襲警報が鳴り響いた。旧立石国民学校では終業式の真っ最中。児童たちは居住地ごとに集団下校し、一部が逃げ込んだ学校近くの「頓田の森」を爆弾が直撃。児童24人が即死、7人が搬送先で息を引き取った。

 展示品では、映画「永遠の0(ゼロ)」で注目された零戦や特攻隊員の遺書ほどは目立たないが、あどけない児童たちの遺影は見学者の心に直接、訴えかけるものがある。

 (福岡県筑前町高田)


=2014/06/19付 西日本新聞朝刊=

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