【海外の見方】特攻、米兵士らは「狂信的な自爆戦術」と恐れる

 米国の研究者らの推定では特攻で約120隻の米艦船が沈没。約3千人の米兵が死亡し、約6千人が負傷した。兵士らは「狂信的な自爆戦術」として恐れた。

 1945年3月24日、沖縄戦で特攻を受けた元海軍のマックス・パイン氏は2007年、米紙に「自分たちの船が標的にされていると悟った瞬間の気持ちは、とても言葉で表現できない」と証言。太平洋上で特攻機に2度、回天に1度、攻撃を受けた元海軍のジェラルド・W・トーマス氏は、退役軍人の団体機関誌への寄稿で「パニックに陥った艦上の射手が味方の戦闘機に発砲したり、射程外の特攻機にやみくもに発砲したりした」と述べた。

独では45年に小規模な自爆攻撃隊を編成

 一方、第2次世界大戦で日本と共に、米国、英国などと戦ったドイツでは、日本よりも早い1943年に、自爆攻撃隊を編成する動きがあったという。自殺をタブーとするキリスト教に反するなどとしてヒトラーは拒否したものの検討は続き、45年4月に編成。爆撃機への体当たりや、橋の破壊などを行ったが規模は小さく、忘れられたという。

 日本の特攻について、ベルリン森鴎外記念館のベアーテ・ボンデ副館長は「死にたくなかった隊員たちが命令に従ったことを伝えないといけない」と指摘。ベルリン自由大のゲルハルト・クレープス名誉教授(日独関係史)は、特攻隊の遺書などを世界記憶遺産へ登録しようとする日本の動きに関して「特攻を美化する国粋主義的なものであったら反対」と話した。


=2014/07/29付 西日本新聞朝刊=

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