(8)火災死者3分の2が高齢者 保護対策に遅れ

 2012年の全国の住宅火災の死亡者のうち、65歳以上の高齢者が677人で全体の66・6%に上り、死亡者の3人に2人を占めたことが、西日本新聞の調べで分かった。02年の高齢者の死亡は525人で、全体の52・9%だった。住宅火災の件数はこの10年で約2割減少したものの、高齢者の死亡は152人増えた。住宅の防火が進む中、高齢者の保護対策が置き去りにされている現状が浮かび上がった。

 全国の高齢化率(人口に占める65歳以上の割合)は、02年の18・5%から12年には24・1%となり、10年で5・6ポイント上昇した。これに対し、住宅火災で死亡した高齢者の割合はこの10年で13・7ポイント増え、高齢化の進展を大きく上回っている。

 総務省消防庁の統計では、住宅火災の件数は02年に1万7274件だったが、11年には1万3673件に減少(12年は集計中)。総出火件数は02年が6万3651件だったが、12年は約3割減の4万4189件だった。

 消防庁は住宅火災の件数が減少した要因について、2006年に設置が義務化された住宅用火災警報器の普及を挙げる。警報が鳴ってすぐ消し止められたぼやが、火災件数に計上されなくなったことが考えられる。ただ、高齢者の死亡が増えている要因は「はっきり分からない」としている。

 消防庁によると、車両や施設、林野などを含む全ての火災での高齢者の死亡者は834人(12年)で、住宅火災の死者が8割以上を占めている。

=2013/10/25付 西日本新聞朝刊=

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