ネット求人掲載無料のわな 期限過ぎると突然高額請求

友好紙 社会面

 「無料だからと電話で言われて求人サイトに申し込んだら、断りもなく延長されて高額の掲載料を請求された」。新潟県に本社を置くドラッグストアチェーンの採用担当者から、こんな情報が寄せられた。調べてみると、求人サイトの掲載を巡る同種のトラブルは全国で相次いでいた。

 「無料で20日間、求人情報を載せませんか。案内をメールで送りたい」。男性の会社に横浜市中区の広告会社から電話がかかってきたのは昨年9月。人手不足で悩んでいた折、願ってもない申し出だった。メールアドレスを伝えてすぐ、確認書と申込書が届いた。

 申し込んで20日間を過ぎて間もなく、掲載料48万6千円の請求書が届いた。男性が抗議すると、広告会社は「解約の申し出がないので更新した」と主張。確認書には「契約終了の4日以上前に申し出がない限り、期間を更新する」という趣旨の一文が目立たない場所に記載されていた。男性は約束と異なるとして支払いを拒否している。

 登記簿によると、広告会社は昨年6月に設立。同社が運営する求人サイトでは、北海道・東北、関東、信越・北陸など全国の地方ごとに、飲食・フード、営業、医療・介護・保育といった職種別に情報が見られるようになっている。

 この広告会社とトラブルになっている事業者は他にもあった。広告会社は取材に「事前に電話で説明している。申し込んだのは相手の判断」と話した。

 近年、新たな求人サイトが次々に登場しているが、この広告会社以外のサイトでも、トラブルが相次いでいる。ハローワークや大手サイトに出した情報を無断で転載されたケースもあった。地元企業から相談を受けて調べた沖縄県の高良祐之(たからゆうじ)弁護士によると、同県だけで複数のサイトで40件以上の同種案件があり、請求通りの金額を支払った会社も少なくなかった。

 悪質商法に詳しい紀藤正樹弁護士は「電話で無料と言っており、民法上、口約束が成立している。有料という説明はなく、契約書にサインもしていない。請求額を支払う義務はない」との見方を示す。 (東京新聞)

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