コロナで広がる非対面配達 宅配便の受領サインって必要なの?

友好紙 夕刊

 新型コロナウイルスの影響による巣ごもり消費で需要が伸びている宅配便。感染防止対策の一環として、運送各社は受取人と配達員が直接顔を合わさない「非対面、印鑑・サイン不要」で受け渡す方法を取り入れている。そこで浮かび上がるのが「そもそもサインや印鑑って必要なの?」との疑問だ。山陰中央新報の双方向型報道「さんいん特報班」(松江市)に寄せられた声を受け現状を探った。

サインを拒み、伝票に触らないケースも

 「荷物は玄関前に置いてください」。受取人がインターホン越しに伝えると、配達員は指定場所に荷物を置き、作業完了。受取人と対面せず、次の目的地に向かった。

 コロナ禍で宅配大手のヤマト運輸佐川急便は今年2~4月、代金引換などを除き、非対面の受け渡しを開始。対面でもサイン省略をできるようにした。

 玄関を開けて荷物を受け取り「サインをお願いします」と、配達員から渡されたボールペンを手にする-。当たり前と思われた光景に不安を感じる人が増えたのが理由だ。島根でもサインを拒み、伝票に触らないケースが出ているという。

 配送のルールとなる国土交通省の「標準宅配便運送約款」や、各社の約款には一般的な宅配便の受け取りに「サインや押印が必要」との文言はない。国交省も約款でサインや押印を求めていないと認める。

 では、サインや押印をする理由や始めた時期は?

 宅配大手は取材に対し「明確な決まりは約款にないが、荷物を渡した証跡として社内規定でサインをもらうことにしている」(ヤマトホールディングス)、「サービス履行を示すため」(日本郵便中国支社)、「1957年の創業時から実施している」(佐川急便)と回答した。

 送り主が会社の場合は、誰が受け取ったのか報告を求められるケースがあり、運送各社は「証明書」として利用しているようだ。

 受取人とドライバーがインターホン越しに会話して非対面で受け渡す際は、やりとりの完了が判然とするため、ドライバーがその旨を配達票に記載し、サインや押印に代えているという。ヤマトホールディングス広報担当の杉本香緒里さんは「コロナ収束後も非対面を継続するかどうかは、利用者の反応を見て社内で協議する」と話す。

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