コロナで広がる非対面配達 宅配便の受領サインって必要なの? (2ページ目)

友好紙 夕刊

マンションで進む宅配ボックスの設置

 インターネット通販での衣服注文をはじめ、ネットで契約や決済をする電子商取引(EC)市場が拡大している。

 需要が拡大しているのが留守時に玄関先や自転車のかご、物置、専用かばん、宅配ボックスなど指定の場所に商品を置く「置き配」だ。いつでも受け取れることに加え、コロナ禍で感染リスクを下げようと対面を避ける心理が重なり、注目されている。

 特に宅配ボックスは大型の新築マンションのほぼ全てに設置され、古いところでも改修して取り付ける動きがある。住宅構造から設置が難しい人向けに、駅やスーパーマーケットでの設置も全国的に進む。新築マンションでのシェアが7割を占めるフルタイムシステム(東京都)によると、自社だけで利用者は推定400万人を超すという。

 宅配便の取扱個数は増加の一途をたどっている。1989年度に年間約10億個だったのが、2018年度は43億701万個に急増。宅配業界は配達員不足にあえいでいる。

 再配達も少なくない。19年4月の再配達率は16%。今年4月は新型コロナに伴う外出自粛で8・5%に減ったが、再配達に必要な労働力は年間約9万人分に相当するとの試算(2014年度実績)もある。置き配はコストを減らし、業務を効率化する利点がある。

 懸念は盗難だ。置き配が普及している米国では被害が問題化しており、国内でも都内では3月以降、約20件の被害が発生。こうした状況を受け、大手保険会社では、置き配の荷物を標準的な家財保険の補償対象にする動きが出始めた。

 コロナ禍で、より取扱個数の増加が見込まれる宅配便。テレワークに伴い、一部企業などで「脱はんこ」が進んだように、置き配をはじめとした非対面が日常になるかもしれない。(山陰中央新報)

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