ペン1本につき5円 寄付つき商品 気軽に貢献 大学・企業タッグ、商店街でも

九州産業大で販売している「寄付つきボールペン」 拡大

九州産業大で販売している「寄付つきボールペン」

 ボールペン1本買うと5円、バナナを100グラム買うごとに1円…。欲しい商品を買うと代金の一部が地域福祉活動に寄付される「寄付つき商品」が広がっている。消費者は気軽に少額を募金でき、企業はイメージアップなどを期待できる。さらに、寄付を募る共同募金会などにとっては協力を呼び掛けやすく「関係者全員にメリットがあるウイン・ウインの商品」と浸透を図っている。

 福岡市の九州産業大と西南学院大では昨年末から、「社会を良くする文房具」としてオリジナルのボールペン(136円)とシャープペン(152円)を販売。1本売れるごとに計5円が、福岡県共同募金会と福岡市社会福祉協議会に寄付される。両大学と文房具メーカー「ゼブラ」が共同開発した。

 九産大のボールペンは、女子学生8人が半年がかりでデザインしたほか、販売促進にも関わる。芸術学部1年の野々下恵里南(えりな)さん(19)は「企業との共同作業で消費者目線の重要性を学べ、将来に役立つ経験ができた」。国際文化学部1年の桜間希奈(ゆきな)さん(19)も「街頭募金より若者にとっつきやすい手法」と手応えを感じている。

 販売数は計2200本で、完売しても寄付額は1万1千円。それでも、提案した福岡市社協の栗田将行さん(35)は「若者の地域福祉への関心を高めるなどメリットは大きい」と強調する。

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 福岡県共同募金会によると、こうした「赤い羽根共同募金」への寄付つき商品は2012年に山口県共同募金会が「募金百貨店」として始め、全国に普及。九州では福岡、大分の両県募金会が採用し、特に福岡県では地元劇団や飲食店など44社に広がっている。

 募金額や商品は企業が自由に設定でき、集まった募金の6~8割が地元自治体の福祉活動に還元されるため、「自分の町を良くする」取り組みとして参加を呼び掛けやすいという。

 福岡県大牟田市では昨年11月から、市中心部の7商店街が協力。居酒屋でハイボール1杯を飲むと5円、果物店でバナナを100グラム買うごとに1円‐など、現在21店舗にユニークな寄付つき商品が並ぶ。

 商店街活性化とともに、高齢化率が30%を超える大牟田市で「高齢者にやさしい商店街」を促進する狙いもある。市中心地区商店街連絡協議会会長の山田耕治さん(51)は「空洞化する商店街を元気にし、地域福祉も充実させる好循環を生み出したい」と期待している。


=2014/01/30付 西日本新聞朝刊=

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