紅皿 261人ご対面 本社で「還暦の集い」 「あの人」と交流の輪

261人が参加した「還暦の集い」。進行役の田坂逸朗さん(右)が思いのこもった短冊を読み上げる 拡大

261人が参加した「還暦の集い」。進行役の田坂逸朗さん(右)が思いのこもった短冊を読み上げる

「紅友」との出会い。あちこちで会話の花が咲いた 紅皿を紙芝居にした藤原敦子さん(左)と、その紙芝居を手にした筆者の桑原美知子さん(中央)は初めて対面した

 西日本新聞の女性専用投稿欄「紅皿」の掲載60周年を記念した「還暦の集い」が7日、福岡市で開かれた。投稿者や愛読者261人が交流。“意中”の人との対面に笑いと涙があふれ、紅皿がつないだ出会いを楽しんだ。

 参加者は福岡、長崎、佐賀、熊本、大分各県に及び、コラムニストのトコさんとファシリテーター(お世話役)の田坂逸朗さんが進行を務めた。

 食事を取りながら懇談した後、参加者が突然「この人に会いたい」と名前を列挙したメモを進行役に手渡す想定外の展開に。作品「甘酸っぱい思い出」を投稿した桑原美知子さん(66)と、この文に感動してそのまま紙芝居にした藤原敦子さん(66)が初めて対面。手を取り合って喜ぶ姿に温かい拍手が湧いた。その後もお目当ての投稿者が紹介されるたびに「あー、あの人が」と会場から驚きの声が上がった。

 毎月、200通前後が届く人気欄だけに、参加者の関心は「採用される秘訣(ひけつ)」にも集まった。掲載20回という西尾朋江さん(74)は「子育ての悩み、両親の老いと見送り、そして現在は自分の老いを見つめている。折に触れ本音をはき出してきた。紅皿は私の人生の歴史そのもの」と思いを披露した。

 紅皿と同じく還暦という増田哲子さん(60)は、19回の掲載分をまとめた冊子を持参。「つらいときがよく書け、書くことで癒やされた」と語り、率直さがキーワードの一つであることをうかがわせた。担当デスクは「筆者の思いをできるだけそのまま掲載したい。あふれる思いをうまく500字程度にまとめてほしい」と話した。

 若い世代の参加者にはベビーカーを押して来場したお母さんも。占部佐紀子さん(31)は「私も書くことで自分を元気づけている。集いにまた参加して生きるヒントをもらいたいです」と語った。テーブルには短冊が置かれ、参加者は集いの感想などをしたためた。

 紅皿に、書き手は暮らしを映し、読み手は人生を感じ、生き方を見つめる。日々、そんな縁を結ぶ読者で埋まった会場には「紅友」の輪が幾重にも広がった。


=2014/03/19付 西日本新聞朝刊=

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