スポーツ「左回り」多いのなぜ? 右利き多い、心臓が左側、自転…

 「陸上のトラック競技やスケート、社交ダンスなど全て左回りです。なぜでしょう? 競馬には右左があるのに…」。名古屋市の男性(81)から中日新聞の双方向報道「Your Scoop~みんなの取材班」に疑問が寄せられた。確かに、東京五輪のさまざまな競技でも左回りが目立った。陸上や野球、ソフトボール、ケイリン…。五輪競技以外でもボートレースやオートレースは左回りだ。理由を探ってみた。

 近代スポーツの歴史を振り返ると、19世紀後半の英国のオックスフォード大とケンブリッジ大による対校大会の資料では、会場を右回りに走る選手たちがスケッチで描かれている。近代五輪では、第1回となる1896年のアテネ五輪から、1904年のセントルイス五輪までは、同様に陸上競技で右回りだった記録が残る。

 だが、1908年のロンドン五輪では一転し左回りに変わった。12年に世界陸連が創立。ルールが設定され、陸上競技は「左手を内側になるように周回する」と統一された。

 陸上競技などのスポーツ史に詳しい立命館大の岡尾恵市名誉教授(体育学)は「右利きの場合は左足が軸になり、左重心となって自然と左回りに動きやすくなる。世の中は右利きの人が多いため、左回りが採用されたのではないか」とみる。

 ただ左回りが競技の主流となった由来は、諸説あるという。例えば「心臓が左側にあるため心臓を守るように走る方が楽」、「地球の北半球では自転に合わせて走る方が楽」などだ。

 過去に岡尾名誉教授らが取り組んだ滋賀県草津市内の小学生による駆けっこでの実験や、陸上経験者による実験では右利きは左回りが、左利きは右回りの方が速かったという。

運動会も左回り

 「調べた限り、全国の小学校の運動会は左回り」。総合プラスチック加工メーカー「アキレス」(東京都)のシューズ事業部シューズ第二営業本部の津端裕さんは、こう指摘する。

 同社は2003年、左回りに特化した子ども用スニーカー「瞬足」を発売。靴底に特徴があり、右足の内側と左足の外側に突起状の滑り止めが数カ所あり、左回りのカーブで走る時に足圧がかかるグリップになっている。子どもたちのスポーツの原体験となる運動会に着目して開発され、子ども靴としては異例のロングヒット商品に成長した。

 津端さんも同様、左回りの由来に「右利き大勢」説を支持。ただ「左利きの人が左に回りにくいという話は聞いたことがない」とも。左か右か? 読者の皆さんも、体力づくりを兼ねて走り比べてみては-。(中日新聞・佐々木香理)

関連記事

佐賀県の天気予報

PR

開催中

第13回あんぱんパーク

  • 2021年10月21日(木) 〜 2021年10月28日(木)
  • ベイサイドプレイス博多 海側イベントスペース
開催中

第5回写遊会 写真展

  • 2021年10月15日(金) 〜 2021年10月29日(金)
  • まいなびギャラリー(北九州市立生涯学習総合センター1階)

PR