自治会・町内会活動「理解できない」 婦人部、会費…会員たちの本音

 「女性だからといって、仕事を押し付けられるのは理解できない。脱退したい」-。新潟日報の双方向報道「もっとあなたに特別報道班」(もあ特)に、新潟市北区の60代女性から、自治会・町内会に対するメッセージが寄せられた。ご近所でつくる身近な組織だが、脱退や解散を望む声は、この女性以外からも届いた。活動に悩む人たちの本音は…。

 意見を寄せた女性が特に不満を感じているのが、地域の女性が入る「婦人部」の存在だ。イベントで出す料理の下ごしらえは婦人部が担当。前日が平日なら、メンバーは仕事を休んで参加しなければならない。活動で使う集会所のトイレ掃除をするのも婦人部だ。

 女性は「ジェンダー平等の時代に『婦人部』って何なのか。自分は使ったこともないトイレ掃除をなぜしなくてはいけないのか」と疑問を投げかける。「地元の業者に依頼したり、男女全員で分担したりすべきではないのか」と憤る。

 年金生活が目前に控える中、金銭的な負担も大きい。女性の地域の会費は年間1万2千円超。「西区の友人に聞いたら、私の地域の半分だった」と明かす。「暮らしが良くなったと実感できれば納得もするが、ごみステーションはいまだにカラスよけの網をかける程度」とこぼす。

 自治会・町内会の活動に不満を抱くのは会員だけではない。新潟県新発田市の50代主婦は現役の役員。次期役員を決める年度末には「頭を下げても断られ、嫌みを言われ、警戒される。役員改選のたびに、お願いする側がつらい思いをしている」と実情を語る。メッセージは「『町内会解散』と叫びたいです」と結ばれていた。

活動見直す取り組みも

 こうした声を行政はどう受け止めるのだろう。新潟市の市民協働課によると、市内には2059の自治会・町内会があり、世帯加入率は89・83%(2021年現在)。全国20の政令指定都市で2番目に加入率が高い。藤村修課長は「自治会・町内会は行政からの情報の受け手になる。ごみステーションや防犯灯の管理など、活動の意義を理解している人が多いから、加入率も他市より高いのではないか」とみる。

 脱退や解散を望む声には「自治会・町内会は任意団体。行政側が指導したり、強制したりはできない」と困惑気味。解散の事例はあるが詳細は不明という。

 一方、新潟市には複数の自治会・町内会などでつくる、より大規模な組織「コミュニティ協議会(コミ協)」がある。コミ協単位では近年、活動自体を見直す事業に着手。「本当に住民が望んでいる活動か」「活動にかける時間や人数は適当か」といった視点も盛り込んでいる。

 取り組み内容は今後、フォーラムなどを開いて周知する予定で、藤村課長は「コミ協の取り組みが、自治会・町内会に広がっていってほしい」と期待する。(新潟日報・榎本文)

関連記事

PR

PR