電柱から炎、停電…原因は鳥の巣 九州で年60件、九電「見つけたら連絡を」

 電柱の上から炎が上がる写真が熊本日日新聞の双方向報道「SNSこちら編集局」に寄せられた。場所は熊本県山鹿市鹿本町。消防車が出動する騒ぎとなり、この出火が原因で周辺の約100戸が停電した。撮影した同町の農業を営む女性(46)の目撃情報によると、原因はカラス科の鳥カササギの巣だ。(熊本日日新聞・立石真一)

 撮影は4月14日午前6時半ごろ。出火直後、カササギは「何だか困惑した様子」で近くの電柱に飛んできていたという。女性は最近も周辺でカササギを見かけることがあるという。

 3~6月はカササギやカラスの繁殖期だ。九州電力送配電熊本支社(熊本市)によると、一部県境を除く熊本県内には約47万本の電柱があり、2021年度は約4千本で鳥の巣を確認した。ほとんどがカササギとカラスで、同じ電柱に何度も巣を作ることから撤去は年間延べ5千件に上る。

 巣の材料として使われた金属製のハンガーなどが漏電を引き起こすケースもある。鳥の巣が原因の停電は21年度に熊本支社管内で9件あり、九州全体では60件。3~6月に目立つという。漏電から火が出ることもごくまれにあり、同支社は「電柱に鳥の巣を見つけたら事業所へ連絡を」と呼びかける。

 ただ、全ての巣がすぐに撤去になるとは限らない。作業員が現場を確認し、金属を取り除いて対処するケースもあるという。「途中で撤去すれば、またすぐに巣作りを始めてしまうことがある」のが理由だ。こうして年に数百件は、ひな鳥の巣立ちを待って撤去されるという。

 カササギ 「カチガラス」とも呼ばれる。佐賀平野に多く生息し、カチカチという鳴き声と腹や翼の端が白いのが特徴。一般的な黒いカラスと比べると一回り小さい。熊本県内では海沿いや平野を中心に生息域が広がり、局地的に繁殖している。日本野鳥の会熊本県支部によると、佐賀県でも7~8割が電柱に営巣しているが理由は不明という。

2021年6月、熊本市北区の八景水谷公園で撮影されたカササギ(熊本市・田原和英さん提供)

 

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