【こんにちは!あかちゃん 第18部】少子化対策 国の姿勢は<2>担当相は11年間で18人

 東京・永田町にある参議院議員会館。16日、国会会期中の合間を縫って、猪口邦子参院議員(自民)を訪ねた。合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの推定人数)が過去最低の1・26を記録した2005年当時の少子化担当相だ。

 初当選で初入閣。「小泉純一郎首相(当時)から言い渡された使命は、出生率低下傾向の反転。これは相当な努力が必要だと思った」と振り返る。1989年の出生率が判明して起きた「1・57ショック」から既に15年以上がたっていた。

 政府はこの間、子育て支援の基本的方向性を定めた「エンゼルプラン」をはじめ、いくつか旗を掲げてきた=表(上)参照。2003年には旗振り役として少子化対策担当の内閣府特命相も置く。06年には国の重要課題と位置づけ、抜本的な転換を図ろうと「新しい少子化対策」を決定。40項目の施策を掲げた。

 しかし、すぐに実現できたのは児童手当の乳幼児加算の創設など一部のみだった。「抜本的な財政改革をもって対応するという項目がいくつもあって…」と猪口議員。旗は揚げたものの財源は不明確なままだった。

 「大臣キャラバン」と称して全国の自治体トップと意見交換するなど意欲を見せていた猪口議員だったが、在任は1年足らず。第1次安倍晋三内閣の発足とともに交代となった。

 引き継いだ次の担当相は沖縄北方担当相などと兼務。猪口議員は男女共同参画担当でもあったが、関連性からいえばほぼ専任。その後も兼任が続き、現職の森雅子担当相も消費者・食品安全、男女共同参画に加え、昨年は特定秘密保護法案の担当として対応に追われた。

 「子育てに理解があるといえば印象がいい。ただ、子どもは票にならないということで、高齢者向けの施策と比べて政治家は本気で取り組んでこなかった」。09年の政権交代で誕生した民主党中心の連立政権で、初の担当相を務めた福島瑞穂参院議員(社民)はそう指摘する。

 福島議員も沖縄の基地問題をめぐって罷免され、8カ月で退いた。03年に初代が置かれてから現在まで、担当相は11年間で18人に上る。「チルドレン・ファースト(子どもが第一)」を掲げた民主党政権も3年余りで10人も交代した。

 「雇用の安定や男女共同参画も含めた総合的な施策として少子化問題に取り組んでいかなければ」。こう語った福島議員とは、17日に議員会館で会った。そのころ永田町では、集団的自衛権をめぐる攻防が続いていた。

=2014/06/18付 西日本新聞朝刊=

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