【こんにちは!あかちゃん 第18部】連載「少子化対策 国の姿勢は」 読者の声

 ●経済的な困難大きい 社会の意識改革必要 
 生活面のシリーズ企画「こんにちは!あかちゃん」第18部として、17日から5回連載した「少子化対策 国の姿勢は」。読者のみなさんから「国に望むこと」についてご意見を募ったところ、多くのお便りが寄せられました。一部を紹介します。

 「ゆとりを持って子育てできる環境こそが若者には必要だと思います」。2人を子育て中の派遣社員の女性はそう訴える。

 同じ職場で働く18人中、既婚者は5人。結婚、子どもを望んでいても金銭的な余裕がない。多くはパートナーも非正規雇用で、将来への自信が持てないでいるという。

 共働き世帯が半数を超える今、給付で2、3世帯同居を支援する仕組みを提案する。「親が子育てを応援し、親が老いたら子と孫がお世話するのが少子高齢化対策になるのでは」

 長崎県のパート女性(34)も経済的な困難を少子化の理由に挙げた。2人の子がいるが、理想は4人。夫は「先々の養育費を考えると無理」と言う。「もう1人と考えている人がなぜ踏み切れないのか。いろんな声を聞き、何回も政策を見直せば改善策は見えてくるのでは」。具体策として、家族をもつ楽しさを子どもに教える必要性や幼児教育の無償化などを挙げた。

 経済的支援だけでは解決しないこともある。3人の子を育てる福岡市の共働き女性(48)は「一番つらいのは、子どもの急病や疲れて帰った後に家事で体力を消耗すること」。望むのはベビーシッターや家事手伝いができるサポーターを育成し、出産後の母親に必ず1人を付ける制度だ。少子化と女性の活用、両方への効果を期待する。

 福岡市の女性(40)は「教育改革」を挙げる。働く夫は「余裕がない」というが、根底にあるのは「子育ては妻に任せておけばいい」。というのも、夫の父も「男が台所に立つなんて」という考えで、価値観は多かれ少なかれ親から子へ連鎖していく。

 「育児は母親の仕事」「小さいころから保育所に預けるのはかわいそう」-。こうした考えの人はいまだに多い。子どものころから「母は聖女ではない。母親を追い詰める考えを持った人を減らし、助ける方法を知る人を増やす教育」を繰り返すことで、マイナスの連鎖を断ち切れるのではないかと指摘する。

 それは自身の実感でもある。「1・57ショックの時にそうした教育が始まっていたら、世の中は少し変わっていたのでは。私も2人目を産む気になったかもしれません」

 一方、50代男性は「少子化は本当に危機なのか」と疑問を投げ掛ける。小学生のころ、爆発的な人口増加は人類の危機だと教わった。当時の人口は30億人余り。今や70億人を超えた。「人口が異常に増加した短い期間を標準に考えたら、地球は破綻する。人口減を悪と決めつけるのはやめてほしい」。少子高齢化の中で暮らしていく選択肢も頭に入れておきたい。

 ●政治家が変わることから 記者ノート

 少子化は危機だ、手を打たなければ-と政府は危機感をあおる。だが、いくらそう言われても「国のために子どもを産もう」と思う人はいないだろう。

 東京都議会で一般質問中に「早く結婚した方がいいんじゃないか」「産めないのか」といったやじが飛んだことが現在、問題になっている。この裏にある意識こそが、少子化につながっているのではないか。

 労働力として女性の活躍を期待される一方で、家事も子育ても当然こなすことを求められる。結婚は、子どもはと追及しながら、どこかで専業主婦なんてと軽視する。要求されるのは仕事も子育ても完璧にこなすスーパーウーマンだ。

 「望む人」が産みやすく、育てやすい社会へ-。国の中枢を担う人々は家事や子育てにどれほど参画しているのだろう。まずはその人たちの意識を変えることから始めなければならないと思う。


=2014/06/24付 西日本新聞朝刊=

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