西日本政経懇話会

農水産輸出は1兆円視野 外国人材受け入れ、国全体で整備を/菅官房長官・西日本政経懇話会の講演要旨

 12月26日で安倍政権は7年目に入る。政権を奪還する前の株価は8千円前後、円高、デフレ、長引く景気低迷。日米関係は最悪の状況で日本は終わったのではないか、そういう状況の中で安倍政権はスタートした。

  アベノミクス・観光 

 アベノミクスで金融緩和、財政出動、成長戦略の3本の矢を放った。その結果、6年で経済は大きく変わった。円は120円前後、株価は2万2千円前後。当時の有効求人倍率は福岡は0・7倍だったが、今は1・4倍くらいになっている。

 雇用は250万人増えている。女性の雇用が増え、待機児童解消のために50万人分の受け皿を整備した。2020年までに35万人分を整備しようと思う。

 政権交代前の訪日外国人観光客は836万人。昨年は2861万人に増えた。ビザ緩和を政治判断で行ったからだ。今年は3100万人に達する。20年には4千万人の目標を立てていて、完全に視野に入った。福岡市へのクルーズ船寄港はさらに広がる。

 地方創生として取り組んでいるのが農林水産業。減反政策をやめ、農業機械化のために集約化もした。農協法を61年ぶりに改正し、地域の農協が物事を決められるようにした。

 今年の国会で漁業法も改正した。新たな企業が参入するには、大きな壁があるので法改正により取り払った。うれしいことに、農水業に従事する49歳以下の若者が毎年2万人ずつ増えている。

 11カ国による環太平洋連携協定(TPP)や、日欧経済連携協定(EPA)により、農水産物の輸出ができる仕組みを作っていく。今年の輸出額は約9200億円。来年は1兆円に間違いなく達するだろう。

  外交・外国人労働者 

 安倍首相ほど日米同盟を大切にする政治家は見たことがない。ただ、やるべきことをやらないと日米関係は整わない。特定秘密保護法、平和安全法制、改正組織犯罪処罰法を整えた。

 先の国会で改正入管難民法を成立させた。すでに日本で外国人128万人が働いてくれている。日本はまだしっかり管理をするような状況が整備されていないというのが現状だ。

 介護、建設、農業、外食、宿泊施設など人手不足は深刻だ。これから世界の国々が外国人材を奪い合う。そんな中で、西日本新聞が「新 移民時代」との本を書いた。私の考えと同じで、日本も法律を作らないといけないとの思いを強くし、法案を取りまとめた。

 外国人が働く国を選ぶ時代だ。環境整備は国全体で行わなければならない。まず、全国100程度の都道府県、政令指定都市、外国人が多い市町村に、通訳あるいは翻訳システムを整えた生活相談窓口を拡大させたい。20億円程度の交付金を考えている。さらに住宅の確保が必要。銀行口座も開設できるようにしたい。携帯電話も速やかに契約ができる仕組みを作りたい。

 多くの国民が心配するのは医療保険の悪用対策。与党から徹底して厳しくするように要請を受けているので、来年の通常国会でしっかり対応していきたい。

2018年12月17日

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